【トピックス】地域や各種団体コミュニティに発生する様々な出来事、埋もれた話題、変化などを取り上げます。先進的でユニークな企業活動もレポートします。情報はinfo@press-isesaki.com
新会館完成予想図。エントランスから見えるのはホール・授与所

最盛期年間100日の挙式披露宴 伊勢崎神社が老朽化会館建替
社務所は参集殿に再整備 両施設完成は10月(2025年1月28日)

 伊勢崎市本町の伊勢崎神社は、拝殿・本殿の北に隣接する老朽化した2階建ての待合所と並びの福徳社会館(旧結婚披露宴会場で現在は倉庫)を建て替える。同館と棟続きの東側の社務所は、独立した「参集殿」として改修する。2月から解体工事にかかり、10月には新施設がお目見えする。禰宜の齋藤宏平さんは「地域のシンボルとして参拝者の皆様に、より気持ちよくご利用いただくため、建物を良い形で後世に残していきたい。参集殿は周辺の皆さんの寄合所的な利用を」と話している。

 神社境内は四方が道路に囲まれた東西に長い約2300平方メートルの敷地。北側に建つ2階建ての待合所(2階会議室、築53年)と平屋建ての福徳社会館(現倉庫 築59年)を解体し、その跡地に総2階建て延べ床面積約660平方メートルの新館を建設する。1階東側にホール・授与所、中央に事務所、西側に待合室(間仕切りで2部屋に)を配置する。今までは社務所から建物外のアーケードを経由して拝殿に入場していたが、新館完成後は待合室から渡り廊下を通って行けるようになる。

 神前結婚式に続く披露宴は、本殿北隣の大広間だった現在の倉庫(間仕切りで2部屋利用が可能)を活用していた。会議室2階も披露宴会場として利用し、同時に3組の挙式が可能だった。最大一日に12組、最盛期は年間100日もこなしたという。宴会料理は近所の魚屋や仕出し屋、ケーキは清水ベーカリーや上村パンに注文していた。周辺で結婚式場が建ち始めた平成を迎えると披露宴の需要は減退。施設スペースの有効活用が課題になっていた。

 伊勢崎神社の創建は建保元年(1213)と伝えられている。現本殿は嘉永元年(1848)、本殿の屋根を覆うように造られた拝殿は昭和10年(1935)に建立。社殿の規模は決して大きくないが、彫師の池田長光(拝殿)、池田常八郎(本殿)らの流麗な建物彫刻には圧倒される。拝殿正面入口の上部にSUBARU(旧中島飛行機)社員奉納の航空安全祈願のプロペラ、いせさき初市の境内で行われる巨大焼饅頭をふるまう「上州焼饅祭」で知られている。

正面の2階建て建物と左奥が建物を解体。右端の瓦屋根の建物は改修・再整備する社務所
【写真】神社拝殿と解体する正面の待合所。右端瓦屋根の建物は独立して改修する社務所
ホール・授与所内の完成予想図
【写真】待合所で毎月定期開催の最後の神社紙芝居(1月26日撮影)
待合所2階の会議室も披露宴会場として利用
【写真】待合所2階の会議室も披露宴会場として利用していた
披露宴会場だった福徳社会館は間仕切りで2組
【写真】福徳社会館内の披露宴会場は間仕切りで2部屋にも
2階建て待合所建設前の福徳社会館
【写真】2階建て待合所が建設される前の福徳社会館
1月15日のリハーサルに参加した群馬県商工会議所青年部連合会の会員
(久留米総合スポーツセンター体育館)。前列左から4人目が伊勢崎青年部の中川会長

来年2月に全国から1万人以上が集う日本商工会議所青年部の全国大会が伊勢崎で
中川会長は慣例で2027年に日本商工会議所青年部の会長に(2025年1月23日)

 商工会議所活動の一翼を担う全国各地の青年部の会員1万人以上が伊勢崎市に集う、第45回日本商工会議所青年部全国大会が一年後に迫った。群馬県商工会議所青年部連合会が主管し、主会場が伊勢崎となる。群馬県連会員約250人が、最大のアピールの場として来月開催の第44回「ほとめきFUKUOKAくるめ大会」の久留米総合スポーツセンター体育館に参集する。その経済波及効果と全国の青年経済人に向けた群馬県と伊勢崎市の情報発信に期待が高まっている。

 伊勢崎商工会議所青年部の中川誠会長(本社:伊勢崎市三室町、中一運輸倉庫専務)は、開催時の全国大会会長も務める。翌年の筆頭副会長などを経て2027年、全国416カ所、会員3万2000人で組織する、日本商工会議所青年部の会長に就任する見込み。同会長就任は慣例として単会会長、全国大会会長、日本商工会議所青年部筆頭副会長などの段階を踏んだ役職を経ることがルール化されているという。

 大会名称案は「つる舞う形のGUNMAいせさき大会」。2026年2月24日から5日間、前泊者交流会に始まり役員会・諸会議、会員総会・式典、大懇親会などを予定している。会場は前橋や太田の他、県内各所に分散する。参加は現会員に加えて、そのOB・OG、商工会議所役員・職員、県単位で連合会未組織内の青年部会員。海外商工団体会員・友好団体会員なども参加。現地参加は1万人以上を見込み、遠隔地会員などの負担を考慮してオンライン参加も募る。

 2026年2月開催が群馬県連に決まったのは2018年。県内12市の中で未組織の高崎・みどり・安中市を除く9市に青年部があるが、主会場に立候補したのは太田と伊勢崎の青年部だった。主会場に相応しい立地と都市環境、組織力をアピールして誘致を決めた。伊勢崎は会員数255人(2025年1月1日)と県内最大規模を誇る。また前橋は第1回目の全国大会開催地で、群馬県内は伊勢崎で2回目となる。

 伊勢崎開催決定後は、同青年部を中心に大会に向けた県全体の事業計画を策定。主催者との対外交渉を進めてきた。次年度開催地として最大のアピールの場が、2月12日〜16日開催の第44回「ほとめきFUKUOKAくるめ大会」。1月15日に久留米総合スポーツセンター体育館で開かれたリハーサルにも約40人が現地参加するなど、来年2月伊勢崎開催の全国大会に向けた準備は最後の大きな山場を迎えている。

久留米大会横断幕写真
  横断幕を広げて来年2月開催のいせさき大会を売り込むリハーサル(上写真の同会場)
左から、仮装した山口社長。トビオさん、ミシルさん

相互理解深める「ハロウィン+LGBTQ+パーティー+」
「ありのままに生きる」性の多様性知る (2024年11月3日)

 仮装で自由な自己表現や非日常を楽しむ10月31日のハロウィンナイトに、結婚式場のアメイジンググレイス前橋で「HALLOWEEN+LGBTQ+PARTY+」が開かれた。主催者が性の多様性などについての理解を呼び掛けた。伊勢崎市在住で身体的には男性でも、女性としての生き方を望むMtF(Male to Female)のミシルさんや他の当事者も参加。SNSなどで自身の性的指向を公言し「ありのままに生きる」ことを伝え続けている性別Q(クエスチョニング)のトビオさんが講演した。

 同パーティーを主催したのはトータルビューティサロン経営のMahora(マホラ、高崎市東町、山口倫子社長) 。ハロウィンパーティーでマイノリティ・マジョリティの双方が、楽しみながら相互理解を深めてもらおうと企画した。性的マイノリティへの理解、当事者の苦悩を知る、トランスジェンダーの雇用を促していく。山口社長は「当サロン、そして群馬からダイバーシティ推進を発信していきたい」と思いを語った。

 幼少の頃から女の子と遊ぶことが楽しかったという茨城県生まれのミシルさん。女性的な容姿、雰囲気から中学、高校、社会人と、いじめやセクハラを受け続けた。数回の転職も余儀なくされ、結婚して前橋に移り住んだ。現在は別居中で、新たに物流関係の職を得て3年前から伊勢崎でひとり暮らし。性のあり方を模索していた一昨年、山口社長の施術の際のモデルとして「全国ミラクルバストコンテスト」に参加。山口社長のグランプリ受賞を機に、自身の気持ちを固めていった。

 山形出身のトビオさんのセクシュアリティは、自身の性自認や性的指向が定まっていない性別Q。講演では中性的で、なよなよした姿からセクハラ、パワハラの"地獄の30年間"を振り返った。大きな転機は3年前。「HANAMICHI SELECTION」のミスコン女性部門で総合準グランプリとパフォーマンスなど部門別で4賞を獲得し「ありのままに生きる」ことの開放感を得てからだ。パーティーでは「LGBT研修」として性の多様性もわかりやすく解説。こうした活動で教育委員会などから講演依頼も受けているという。

ダンスショー
ダンスショーでひときわ盛り上がった会場

 パーティーではトビオさんを交えてのトークショーも開催。スポンサー企業のPR時間も設け、参加企業の商品やサービスが景品としてクイズ勝者にプレゼントされた。熱気にあふれたダンスショーも開かれ、参加者は楽しい時間を共有し相互理解を深めた。

※「LGBTQ」は「Lesbian(レズビアン)」「Gay(ゲイ)」「Bisexual(バイセクシュアル)」「Transgender(トランスジェンダー)」「Queer(クィア)/Questioning(クエスチョニング)」の頭文字をとって名付けた、幅広いセクシュアリティ(性のあり方)を総称する言葉。
参加者に声を掛ける講師の横堀さん(赤堀公民館のスマホ教室。右端はサポートのインストラクター)

楽しく学べるシニア・初心者向けスマホ教室運営
和菓子店の若女将が個人で事業活動(2024年6月27日)

 スマートフォンは今や日常生活に欠かせないツール。メールや写真、LINEなど、様々なアプリを使いこなす利用者がいる一方、まだ電話機能だけ、というシニア世代も少なくない。子や孫に聞いても今ひとつ理解が深まらない高齢・初心者に、楽しみながら学んでもらう「スマートフォン&タブレット教室」を全国に660室展開しているのが、ベネシードカルチャークラブ(BCC)だ。

 伊勢崎市赤堀公民館主催で5月20日・27日、6月3日の3回(各回2時間)開かれた「初心者スマホ教室」(先着順、定員12人)。伊勢崎駅前の和菓子店「親玉商店」の若女将、横堀しのぶさん(50歳)が講師を務めた。和菓子店経営の傍ら、個人で社会事業活動に取り組む「Piacere(ピアチェーレ、伊勢崎市大手町)を昨年5月に設立・起業し、インストラクター講師の資格を取得。地域でBCCの教室を主催、運営している。

 今回の教室では機種のアイフォンとアンドロイドの違いの説明から始まった。スマホ本体は「下半分を持つ」初歩の初歩から、用語説明、LINE、QRコードの読み取りなど、参加者の様々な疑問に答える形で講義が進行。スマホの便利さや意外な楽しみ方を参加者全員と共有していく。写真撮影ではスマホの機体の逆さ撮影で、人の足が長く見えるなどの”裏技”も披露。会場では2人のインストラクターが、操作に不慣れな参加者をサポートしていた。

 横堀さんは公民館主催の教室の他、小人数制の2時間コースの教室を主催している。市場町一丁目区民センターを会場に月曜日の午前10時開始と午後13時30分開始の各2時間。前橋市内の結婚式場「アメイジンググレイス前橋」では金曜日、午後13時〜15時まで。不定期開催のため事前申し込みが必要で、受講料は各消費税込み3,300円。また個人レッスンなども要望に応じて受け付けている。(問い合わせは電話080−5485‐2168へ)。

 和菓子店の若女将として業務に携わる一方、副業としてスマホ教室の運営などを始めたのは「お店も私も地域の皆さんに育てていただいた。これからは自分の与えられた時間の中で外に出て、個人として社会貢献活動を」と新たな一歩を説明する。「地域活動を通してシニアの皆さんの困り事のお手伝い。喜んでもらえる事がやりがいでもあり楽しみ。そんなコミュニティーを作っていきたい」と意気込みを語っている。 
車椅子で闘病中だった妻の敦子さんと板橋さん

妻の重度障害で介護離職 自ら介護事業を起業
家族・患者支える重度障害者グループホーム開設(2024年1月30日)

 難病のALS(筋委縮側索硬化症)に罹った妻を在宅介護するため、離職後に起業した未経験の介護事業。訪問介護・看護に続いて昨年6月、医療ケア対応型の重度障害者グループホーム「ライフコミュニティーAILE/エイル」(伊勢崎市北千木町)を開設したのは、会社員だった板橋亨さん(伊勢崎市三光町 61歳)だ。「妻のために自分にできることは、これしかなかった」と当時を振り返る。

エイルの建物
伊勢崎市北千木町に開設した重度障碍者グループホーム「ライフコミュニティーAILE」

 妻の敦子さん(60歳)は昨年2月、施設の完成を見ることなく亡くなっている。ALSと診断されたのは2016年9月。その1年前から右腕が上げにくくなり、転ぶことが多くなるなど不調を訴えていた。車椅子生活が始まったが、長時間の在宅介護サービス事業所が見つからないため、夜間はたんの吸引など板橋さんが睡眠時間を削って介助にあたっていた。

 板橋さんは約13年間、建設業を営んでいた。40歳前に事業の先行きに不安を覚え、資格や経験を買われて大手不動産会社に転職する。妻の発症時は管理職を務めており、定時退社など望めない多忙な業務に追われていた。在宅介護は日中の付き添いの他、夜間介助など家族の負担は大きい。会社には介護を申告して1年間ほど頑張る中、転勤などの打診を受けて退職を決意。この間、妻の在宅介護に関わりながら出来る仕事を模索していた。

 「家族に迷惑をかけたくない」と妻の敦子さんは当初、延命治療を拒否したが、大学生だった2人の息子との説得に最後は折れてくれた。とはいえ、重度の障害者が望むサービスを受けられる施設はほとんどなく「生計を維持し、妻に生き続けてもらうためには自ら介護事業をやるしかなかった」と、未知の業界への参入の心境を語る。妻の介護で得た、業界知識と当事者目線だけが頼りだった。

介護タクシー
3台が稼働している介護タクシー

 18年11月、自宅(伊勢崎市三光町)を事務所に株式会社スマイルークを設立した。翌年2月にはブランド名「ケアサポ24」(同所)で訪問介護事業をスタート。続いて同年6月には、自らも運転手としてハンドルを握り、介護タクシー(同市連取町)を始めている。訪問看護(前同)は同年12月、21年3月には相談支援事業所と体制を整えていった。

 昨年6月に開設したのが、医療ケア対応型で障害区分5〜6の重度障害者向け施設AILE(エイル)だ。24時間、看護師や喀痰吸引(1〜3号)資格者などが常駐。2階建てで21床のうち、現在はショートステイも含めて10床が入居している。県内の他、埼玉や都内からの問い合わせも多いという。板橋さんは同様の介護施設は今後も必要とみており「満床になったら2棟目、3棟目と必要な地域に開設していきたい」と意気込みを語る。ALS協会群馬県支部長を務め「同じような境遇の患者や家族の支えに」と闘病の傍ら、講演活動も行った妻の思いを引き継いでいく。(2024年1月30日)
大和さんの自宅のコレクション部屋の一室。書棚のゲームソフト類を説明している

有数のレトロゲームコレクター「ヘンリー浜川」の正体は?
「伊勢崎まちなか文化祭」は愛好会のオフ会にも(2023年12月9日)

 国内外の愛好者で関心が高まっているレトロゲームで、有数のコレクターとして知られる大和祥晃さん(60歳 伊勢崎市三光町)。社長を務めるセレモニーホールのヤマトホール(同市三光町)で開いた「第3回 伊勢崎まちなか文化祭」の最終イベント(11月23日)では、ネット公開上のハンドルネーム「ヘンリー浜川」のコレクションとして体験会を実施。結成5年目の設立時から顧問を務め、会員が2000人に迫る「レトロコンシューマー愛好会」(プラウドロー会長/ハンドルネーム)の仲間も県内外から駆け付けていた。

体験会
超レアソフトのビデオカセッティーロックを保有する愛好会会員が実演(左)、ゲームファンの親子連れも楽しむ体験会

 体験会ではコレクション写真を添えて作成した、日本の主なテレビゲーム機年表を掲示。1977年のテレビテニスに始まり、2020年のプレイステーション5までを大まかに紹介した。会場では1972年に北米で発売された世界初の家庭用ゲーム機「マグナボックス・オデッセイ」が最初に目に入る。カーレース画面で遊ぶ、ビデオカセッティーロックは「超レア」のソフトを会員が持参し、体験を可能にした。近所に住む親子で訪れたゲームファンの父親(41歳)は、「名前は知っていても、見たことも触ったこともない」ゲーム機に驚き、感心していた。

 大和さんが収集したコレクション紹介は当初、自作のホームページだった。入れ替わるように5年前、自分だけのコレクションをネット上で公開できる「MUUSEO(ミューゼオ)」に、「ヘンリー浜川」のハンドルネームで開設した。テレビゲーム機を中心とした各種ゲーム機類はコレクション700点のうち600点をカテゴリー別、年代別に紹介している。別館として各種カタログ、ミニカー、ガンダム・仮面ライダー・おニャン子クラブなどアイドル系のレコードやCD類、・宇宙戦艦ヤマト関連と、多彩なグッズコレクションも掲載。地元食品メーカーの「ペヤング焼きそば」関連を含めて、収蔵総点数は1993点と、あとわずかで2000点の大台に達する。コレクションの3割は未使用で、未開封も含まれているという。

ゲームセンター
ゲームセンターでも見かけるが、実は家庭用。左2台は輸入し、椅子も別途購入

 20代からファミコンをはじめとする家庭用テレビゲーム機などを集め始めていたという大和さん。収集が本格化したのは30代後半に自宅を改装した2000年以降。棚も特注した保管部屋確保で拍車がかかり、現在はリビングルームも含めて5部屋を膨大なコレクションが占領している。ゲーム機器の他、書棚や積み重ね置きコミック類が、各部屋の一角を占めている。収集は当初、出張先の玩具店などにも足を運んだが、今はもっぱらネットオークション。海外も含めた関心の高まりで価格が高騰し、なかなか手が出せないという。今後はコレクションで「ゲーム文化を次の世代に伝えていければ」と控えめに語る。

 レトロコンシューマー愛好会の設立は2017年。会長のプラウドローさんがツイッターで情報交換のコミュニティ―を作ろうと立ち上げた。設立時にミクシーで存在を知っていて尊敬する大和さんにも声をかけ、以来顧問として活動を支えてもらっているという。会員は芸能人や漫画家、ゲーム開発者など多岐にわたり、最近は外国人や女性の入会者も増えている。2000人到達まで残り約50人(11月23日時点)を切っており、年内にも大台達成が見込まれる。伊勢崎まちなか文化祭に訪れていたプラウドロー会長は、「情報共有やオフ会を通じた交流で世界的にも注目されている日本のゲーム文化を発信していきたい」と意気込みを語っていた。(2023年12月9日)
鉄板を囲んでもんじゃを焼く「サッちゃんち」

群馬TVが特集「じんじゃころっけ」「いせさきもんじゃ」
「ぐんま!トリビア図鑑」で21日放送(2023年3月7日)


 いせさき市民のソウルフード「じんじゃころっけ」と「いせさきもんじゃ」が3月21日、「昭和グルメの街・伊勢崎」と題して、群馬テレビの「ぐんま!トリビア図鑑」で放送される。番組は県内各地の歴史、伝統、風土、自然など、地域の埋もれた記憶を掘り起こし、シリーズで紹介している。

 1958年頃から本光寺(三光町)の駐車場で、リヤカーを改造した屋台で売られていたコロッケ。最初は毎月7日に開かれる呑竜様のお参りにあわせて屋台が出ていた。伊勢崎神社(本町)の南側に位置し、いつしか子供たちから「じんじゃころっけ」「じんころ」などと親しまれていた。

 番組では「焼きそば ほその」(平和町26−1)のじんじゃころっけ、屋台で販売していた内山福次郎さん(1919―2005)を掲載した「いせさき新聞」(2013年9月6日号)などを紹介。内山さんが当時引き歩いていたリヤカーを保存している、伊勢崎市赤堀歴史民俗資料館も訪れている。

 いせさきもんじゃ店で紹介されるのは、駄菓子店の「サッちゃんち」(寿町208−3)。いちごシロップ入り「アマ」、カレー粉入り「カラ」など、伊勢崎もんじゃの特長が語られる。「ぐんま!トリビア図鑑」の放送は、毎週火曜日21時〜21時15分。再放送は土曜日10時30分〜10時45分、月曜日12時30分〜12時45分。
都内展開の第一号店となる「佐藤」の東京支店(東京都葛飾区)

都内20店舗体制へ葛飾区内に1号店 2035年までに年商50億円目指す
塗装,リフォーム,建築の公共工事受注拡大へ「佐藤」(2023年2月9日)


 群馬・埼玉の4店舗で個人住宅の塗装業を中心にリフォーム、建築で公共工事受注拡大を目指す佐藤(佐藤和幸社長 群馬県伊勢崎市上植木本町)は、2035年までに東京エリアで約20店の店舗網を構築する。その第1号店として1月に東京支店(葛飾区東新小岩3−2−14)を開設した。12年後には25店舗、従業員170人体制で年商50億円を目指す。

 東京支店の初年度年商目標は、スタッフ2〜3人で1億円。「月の3分の2は都内に。3年程度は腰を据える」と佐藤社長自らが陣頭指揮を執る。この間に人材の確保と育成、営業体制の構築に力を注ぎ、3年間で会社の年商7億円を10億円の大台に乗せる。市場性の高い都内で以後、江戸川、北、練馬、杉並、世田谷など23区内に順次出店する。

 同社が下請受注から一般住宅の塗り替え直接受注に事業転換したのは約10年前。これまでに500棟以上の施工実績を持つ。同時期に国内外で活動するボランティア塗装集団「塗魂ペインターズ」に参画し、佐藤社長は現在、副会長を務めている。塗装職人の全国組織、日本塗装名人社(安井朗社長 愛知県名古屋市)でも役員を務め、こうしたネットワークを通じて現場の人手を確保する。

 同社の営業店は伊勢崎本社の他、埼玉エリアに18年に熊谷支店、20年に上尾支店を開設している。一方、昨年3月開設のリフォームスタジオ佐藤(伊勢崎市田中島町)は、ほぼ1年間で採算ベースに。このため埼玉2店の営業実績をベースに2〜3年後には、鴻巣市内に同様のリフォーム館を開設する。業態の拡大に伴い、22年5月には株式会社「佐藤塗装」から「佐藤」に社名変更している。

 公共工事では建築で受注拡大を目指す。既に伊勢崎市では入札参加資格を取得し、設計業務などを行う建築事務所登録も完了している。東京都葛飾区では現在、入札参加資格を申請中。事業的な成否というよりも、佐藤社長の”国士”的な思いの一端もあって参画するのが、防衛省の公共工事受注だ。このため社内で資格取得者の確保も急ぐ。

 同社は佐藤社長が03年に個人創業し、現在は社員17人で年商7億円の規模。安定的な人材確保のために7年前、業界では異例の大卒定期採用に踏み切っている。最初の2年間の応募ゼロを経て、2人、4人、2人と続き、今年4月は1人だが、4期生を迎える。最近始めた動画配信では、営業受注に加えて採用にも手応えを感じているという。人材育成とともに経営理念に掲げた「幸せの追求」、行動指針などに「磨きをかけ、凡事徹底」で事業の拡大を図る。
東側がほぼ全面ガラス張りの開放的な1階ロビー(下)。2階ロビーもゆったり

「あずま」など周辺3支店を移転・統合 群銀の新伊勢崎支店16日開店
ロビー・応接・設備を拡充 内装イメージに銘仙(23年1月14日)

 店舗ネットワークの最適化に取り組んでいる群馬銀行は16日、敷地内に建て替えた新伊勢崎支店(伊勢崎市本町、牧司郎執行役員伊勢崎支店長)で営業を始める。ロビーや相談・応接室を拡充し、全自動貸金庫、バリアフリー設備など利便性と機能性を高めた新支店に、周辺店舗3支店を順次移転・統合し、営業体制を再構築する。現店舗は解体し、駐車場として80台(工事前は60台)に拡張する。

 現店舗の北東の駐車場に建てた新店舗は、南北に長い2階建て延べ540平方mの広さ。1階は広いロビーと受付(ハイカウンター8、ローカウンター4)の他、応接室3室を設け、バリアフリートイレ、車いすを設置した。エレベーターを設けた2階も応接2室の他、3分割できる多目的ルームで実質5室の応接室を確保している。1階ロビーの壁は銘仙をイメージさせる色彩とデザインを施し、和のテイストを醸し出している。

群銀伊勢崎支店
南北に長い,2階建ての群銀伊勢崎支店の新店舗(上)。築70年の現店は解体後駐車場に

 支店の移転・統合は16日に伊勢崎西(三光町)。3月13日に伊勢崎北(寿町)、あずま(田部井町)を実施する。伊勢崎支店内で3支店が営業し、店名や店番、口座番号は変わらない。通帳、証書、カードもそのまま利用可能。伊勢崎支店の職員は現在約60人だが、新店舗では3〜4割の人員増を見込んでいる。現店舗は前身の群馬大同銀行時代の70年前に建て、3階建て580平方mの規模。解体後は6月5日までに駐車場としての整備を予定している。

 地域の中核支店に周辺支店を集約する支店統・廃合は「ブランチ・イン・ブランチ」と呼ばれ、伊勢崎市内では昨年3月、先行して伊勢崎南支店(山王町)を豊受支店(馬見塚町)に移転・統合している。また赤堀支店(市場町)は16日、融資・資産運用業務などを伊勢崎支店(フラッグシップ店)に集約し、預金・為替など日常的な業務の特化支店(サテライト店)として機能を見直す。

 口座開設を始めとする窓口業務は現在、インターネット上からも可能。昨年4月にサービス開始の同行公式「ぐんぎんアプリ」では、スマホで口座残高の確認、振込・振替などができる。経営合理化とサービス改善に向けた支店の統廃合は、こうしたデジタル化の進展も背景にある。一方同行では、融資や資産運用などの対面業務の充実も図り、昨年6月には宮子町のベイシア西部モール内に住宅・各種ローンなどを扱う個人相談プラザを開設している。
店内で常連客と寛ぐ、せっちゃん(加藤さん/左から2人目)と鳥居ディレクター

TV取材から約1年 人気グルメ番組で異例の2回放映「せっちゃんうどん」
店主とディレクター 今も続く「ばあちゃんと孫」の交流(2022年12月6日)

 住宅を少し改装した、低価格で豪華なおかずとボリューム満点の自家製手打ちうどんが評判の「せっちゃんうどん」(伊勢崎市安堀町、加藤節子店主 78歳)。地元常連客に愛される中、中京テレビ制作、日本テレビ系列放映の人気グルメ番組「ヒューマングルメンタリーオモウマい店」(2月22日・5月5日放映)で、さらに話題の行列店となった。気取らない世話好き店主の加藤さんと、入社3年目の若手、鳥居大雅ディレクターの「ばあちゃんと孫」の交流は、今も変わることなく続いている。

 「『今日、泊っていきます』って、近くに来た時には必ず寄っていく。たいちゃん(鳥居さんの愛称)、昨日も泊ってったよ」と、こともなげに語る加藤さん。11月中旬のある日、記者がランチに訪れた時の話だ。鳥居さんの父と祖母が、それぞれに名古屋から来店してくれたことも話題になった。祖母の時は、帰り際に知ることとなり店内は大慌て。奥から出てきた加藤さんが、鳥居さんに早速ラインで連絡。鳥居さんが「え〜っ」という、コミカルなやり取りも話してくれた。

 1月6日に伊勢崎市内をタクシーで取材店を探していた鳥居さん。「店主名が入っていることが、店探しのコツのひとつ」としてフラっと立ち寄り、翌日も訪ねている。構想を固めて12日から本格的な取材で訪れた5日間は、料理撮影のためのクルーは帰し、一人で取材を続けた。「家に泊まってきなよ」と迫る加藤さんに、根負けして2階に連泊。取材撮影を兼ねた家族同様の生活で「ばあちゃんと孫」の絆を深めていった。

 その様子が2月22日放映で描かれている。放映後の反響を見越して同番組ではスタッフが店の手伝いに入ることもあるという。待機していた鳥居さんも集まった常連さんたちと番組を鑑賞し、盛り上がった。当日は偶然にも鳥居さんの誕生日だったことから店がサプライズ誕生会を企画。盛りだくさんの料理と大量のプレゼントが贈られた。鳥居さんは取材協力のお礼のつもりで加藤さんへの帽子のプレゼントを用意していた。この様子が5月5日の2回目の放映で紹介されている。

 同番組の店探しは、ネット情報も参考にするが、基本は地域の口コミと現地踏査。店探しから取材交渉、密着取材まで、1週間以上時間をかけて、店や常連客、店主の人柄、魅力を丁寧に拾いあげていく。映像が収まりの良い部屋の片隅に、長時間にわたって無造作に置き、自動で撮り続けるハンディカメラ。この撮影が、店主や常連客の意外な素顔を捉えていく。カメラ設置を忘れていたかのように、家族同然に振る舞う鳥居さんの自然体の映像も、視聴者の共感を呼んでいた。

 「せっちゃんうどん」は鳥居さんが番組を担当して2本目の企画だった。テレビマンらしからぬ初々しい人懐っこさに溢れていた。若い来店客は全て孫にしている加藤さんだが、そんな鳥居さんをとりわけ可愛がっている。従業員の慰労を兼ねた、1泊2日のみなかみ温泉宿泊にも声を掛け、一緒に楽しんできた。会うたびに「彼女は出来たか」に続いて「出来たら連れてくんだよ」まで口にしている。ただ「結婚式には呼んどくれ」とまでは、踏み込んでいないようだ。(2022年12月6日)
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