【写真】伊勢崎市内に配布する「買取」をアピールする大進建設の広告チラシの一部

空き家対策に本腰/「買取・再販」に乗り出す大進建設
販売専用サイトを2年以内にも開設(2025年7月14日)

 年々増え続ける中で、各自治体も対応に苦慮している空き家問題。これまで空き家管理などに取り組んできた大進建設(伊勢崎市平和町25−5 齋藤元秀社長)は、よりサポートを強化した空き家の「買取・再販」に乗り出し、本格的な営業活動を始める。買い取った中古住宅販売の専用サイト開設も計画し、主力の新築注文住宅に続く事業柱に育てる方針。空き家対策・対応は様々なケースが考えられるが、売買に至る場合は不動産会社の仲介が一般的で、地域密着の地元優良工務店のこうした”一歩先を行く”取り組みは珍しい。
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 同社が空き家管理事業に取り組み始めたのは7年前。各依頼主の年数経過の過程で見えてきたのは「可能性があれば処分(売却)」の声だった。この間、リフォームにも力を注ぎ、社内のリフォーム部隊の活用、建物解体後の新築住宅への土地転用も視野に入り、昨年から買取・再販の事業化を進めていた。同社は40年以前に不動産業に必要な宅地建物取引業の知事免許を取得しており、自社販売と並行して、他の不動産会社と協力体制を構築。ネットワークの形成で、空き家の円滑でスピーディーな流通を促していく。

 買取・再販にあたっては「おうち買取専科」を謳い、伊勢崎市の庁用封筒に今月から広告掲載を始めている。本格的な営業攻勢は17日からスタートする市内4万部配布の新聞折り込みチラシ広告。B4サイズ両面カラーで「土地建物、現状のまま買い取ります」をアピール。対象は伊勢崎・前橋・高崎・太田・玉村の4市1町。「最短3日で現金化」「買取予算最大3億円」などを盛り込み、10万円分ギフトカードプレゼントの空き家買取キャンペーンを展開する。同チラシを2か月ごとに半年間配布。この間、ポスティングも実施する。

 購入後の空き家はリフォーム後に販売していくが、現在の自社ホーページは購入層が異なるとみて、新たに中古住宅の専門サイトを立ち上げる。今後は様々なヒヤリング、市場調査を経て、ターゲット層を見極める。販売に向けての在庫確保もあり、開設は2027年を見込んでいる。宅地建物取引士、FP技能士2級、終活カウンセラーの資格を持ち、空き家サポート事業で陣頭指揮を執る同社の笈川貴士専務は「法律・相続・売却・リフォームに一括で対応。地元密着ならではのネットワークを活かし、行政・士業とも連携したワンストップ対応で、空き家の悩み・負担・不安を安心に変えるお手伝いを」と意気込みを語る。

 同社は1921年に織物業で創業し、1969年の法人化で建設業に業態転換した伊勢崎の老舗住宅会社。健康住宅へのこだわりとして、土地環境を整える癒しろ炭埋設・微粉末添加基礎・SOD(老化要因の活性酸素除去)工法を取り入れ、部材は無垢材や調湿効果の高い漆喰を多用。若手を中心とした設計陣は、立地・敷地形状に合わせた環境や家族の在り方を問う空間構成を提案している。気密・断熱・通風・省エネ・耐久性などの住宅性能も追及。国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)に賛同し、労働環境改善や省エネなどにも取り組んでいる。