(上写真:佐野日大管弦楽部定期演奏会を指揮する須田さん/2017年6月 下写真:東京芸大内ホールでの「ミレニアムシンフォニー」練習風景)

“世界的なマエストロ誕生”を予感させる逸材
東京芸大音楽学部指揮科1年生の須田さん/18年10月26日

 “世界的なマエストロ誕生”を予感させる若者が伊勢崎にいる。東京芸術大学音楽学部指揮科1年の須田陽(18歳、伊勢崎市連取町)さんは、現代音楽作曲家の権代敦彦氏作曲の「Sæwol−海から」の日本初演で指揮を執る。大学では1年の音楽学部有志による学年オーケストラ「ミレニアムシンフォニー」を組織。代表として活動を始めている。11月3日にはカワイ前橋ショップで、最後の無料コンサートとなるかもしれないピアノ演奏を披露する。

 
海外でも活躍する現代音楽家・権代氏作品を日本初演で指揮

「Sæwol−海から」は、リトアニアのヴィリニュスで10月14日、Modestas指揮、Vilnius St. Christopher Chamber Orchestraと、打楽器奏者の會田瑞樹さんの共演で世界初演されている。「海」と「魂」が呼応する壮大な音楽で、国内で初演されるのは12月25日、杉並公会堂(東京都杉並区)の「會田瑞樹ヴィブラフォンリサイタル」だ。

 須田さんが特別編成オーケストラで指揮するきっかけは、タワーレコード(東京・渋谷)で開かれた會田さんの昨年のミニコンサート。ソルフェージュ・楽典・和声・作曲などで師事した、作曲家の渡辺俊哉氏の作品が収録されている會田さんの購入CDの感想をSNSにアップしたことが始まり。

 會田さんからは、芸大入学の際にもお祝いメッセージを受けるなど、繋がりを深くする中で、指揮の依頼に至った。會田さんとの共演を夢見ていた須田さんにとっては「夢のような演奏会」と大喜びしている。

 権代氏はローマのブッキ国際作曲コンクール1位(1991年)、故芥川也寸志氏の音楽界への功績を記念した芥川作曲賞(1996年)をはじめとして国内外で数々の賞を受賞。2014年にはリトアニアで、第二次大戦中、領事館で多くのユダヤ人を救った外交官、杉原千畝を題材にしたオペラ「桜の記憶」初演でも注目を集めた。

 
芸大1学年で構成の楽団「ミレニアムシンフォニー」代表も

 須田さんは有志によるオーケストラ設立を大学入学当初から考えており、5月の連休明けから、学年全体に声を掛け始めた。副代表でヴィオラ担当の宮川清一郎さんが、伊勢崎の同郷だったことから最初は2人で行動した。

 集まったのは1学年237人中、約90人。ヴァイオリンは25人、チェロ、ヴィオラ、コントラバスで4〜5人を確保している。音楽環境創造科や楽理科、作曲科など、非演奏学科の生徒も参加。芸大の学生によるオーケストラは前例もあるが、演奏家だけにとどまらない陣容が、これまでに例のない楽団の特徴だ。

 オーケストラの企画運営には、こうした非演奏家の学生があたり、須田さんは全体を統括する。コミュニケーション力で、さまざまな意見を調整。演奏以外の楽団の仕事の経験を演奏に生かしている。周囲からは「団結力がすごい」と羨ましがられていると言う。

 9月7日には早くも芸大ホールを会場に、芸祭公演「新星の坩堝」でチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」を披露している。初の外部公演は2019年2月22日。台東区生涯学習センターで、メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」より「序曲」、シベリウス「ヴァイオリン協奏曲」、ブラームス「交響曲第2番」で、指揮棒を振る(全自由席1500円)。

 11月3日のカワイ前橋ショップ(前橋市本町)のピアノコンサートは、スペシャルゲストとして招かれる。午前11時と午後1時半からの2ステージで定員は各25組。ショパンの「エチュード」「ポロネーズ」などを演奏。申込受付は10月31日まで。電話027−221−1821(担当 清水さんまで)。

 須田さんは宮郷第二小学校卒業。指揮者を目指して音楽教育で定評のある上野学園中学・高校音楽科演奏家コース(ピアノ)を経て、東京芸大音楽学部指揮科に入学。伊勢崎から通学している。第9回横浜国際音楽コンクールピアノ部門高校の部一位、第32回全日本ジュニアクラッシク音楽コンクール作曲室内学部門高校生の部最高位など、これまでにピアノと作曲でさまざな賞を受賞している。
(写真:演奏中のIsesaki dandies。左からピアノ小杉雄一さん、コントラバス天田隆さん、ドラムス斉藤忠男さん。手前がヴォ−カルの森田ちひろ(左)とJames.K,。その真後ろで見えないのが、ギターのスーパー清水さん)

華麗な演奏とヴォーカルのダイナミックな歌声に酔う
ジャズバンド「Isesaki dandies」デイナーショー/18年9月18日

 ジャズバンド「Isesaki dandies」(天田隆代表)は8月29日、日本料理の一心太助連取店(伊勢崎市連取町1797-1)で、酒味の会主催のデイナーショーに出演した。ゲストヴォーカルに招かれたのは、2009年の浅草ジャズコンテスト全日本グランプリを受賞したJames.K,、群馬県の女性ジャズトップシンガーの森田ちひろ。

 「オールオブミー」などのスタンダードジャズ、「イエスタディー」などのポピュラー。さらに「ゴッドファーザー愛のテーマ」「慕情」などの映画音楽など、幅広いレパートリー全20曲余を披露した。

 観客は食事を楽しみながら、華麗なバンド演奏に酔いしれた。重厚で迫力のあるJames.K,とパンチの効いた、時にはしっとりと会場に響き渡る、森田ちひろの歌声に聴き入った。

 固定メンバーの天田さんがコントラバス、小杉雄一さんがピアノ、スーパー清水さんがギターを担当。ドラムスで斉藤忠男さんが参加した。

 天田さんは会社役員、小杉さんは伊勢崎市内の歯科医、清水さんはカフェ&ライブハウスを経営しながらバンド活動。ステージは年10回程度で、県内のジャズクラブやライブハウスを会場に、30年近く活動を続けている。

 酒味の会主催のデイナーショーは今回で3回目。12月25日は一心太助連取町店で、クリスマスディナーショー開催も予定している。
(写真:手拍子も沸き起こった伊勢崎ジュニアオーケストラの演奏/会場はプラザ・アリア)

経済団体伊勢崎支部の納涼会で室内演奏
伊勢崎ジュニアオーケストラ/18年9月7日

 伊勢崎ジュニアオーケストラ(平田進団長)が8月21日、伊勢崎市喜多町の結婚式場、プラザ・アリアで室内演奏を披露した。群馬中小企業家同友会伊勢崎支部(長島誠支部長)の納涼会企画として出演した。

 親しみのある「ローレライ」や「パッヘルベルのカノン」など全6曲を披露。リズミカルな「ラデッキー行進曲」では、会場から手拍子が沸き起こった。
指揮やクラリネットなど、群馬交響楽団員も3人加わり、演奏を引き締めた。アンコールには「蛍の光」で応えた。

 楽団員は、伊勢崎市内や近郊の小学生や高校生(7歳〜18歳)30人。現在、団員を募集中。毎年4月開催の定期演奏会、12月にはアンサンブルコンサートを開いている。室内演奏はロータリー・ライオンズクラブなどの他、各所からの依頼に応じて出演している。
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