【たぬま けんたろう】1976年5月11日、伊勢崎市茂呂町生まれ・今泉町在住。伊勢崎商業高校、上武大学情報経営学部卒業後、1年間の語学留学を経て、米国カリフォルニア州のカレッジ(2年制)でコンピューターサイエンスを学ぶ。帰国後、父が創業した委託給食・食材販売・レストラン経営などの開発事業を展開するライフインフーズ(伊勢崎市下植木町)入社。2015年専務。伊勢崎商工会議所青年部(YEG)は2007年入会。4期の副会長を経て、2021年4月会長。
「プラス思考で事業を見直し可能性探る」
伊勢崎商工会議所青年部 第33代会長 田沼健太郎さん(2022年1月18日)
 伊勢崎商工会議所青年部(YEG)が創立40周年を迎えた。伊勢崎市文化会館で1月22日、コロナ禍により、招く関係者を制限して記念式典を開く。参加できない関係者のためにはYouTube配信を行う。元東北楽天ゴールデンイーグルス監督の大久保博元さんが「私の野球人生〜野球から学んだ経営組織運営〜」をテーマに講演。さらに記念事業として、将来を見据えて策定を進めてきた、中期ビジョンを発表する。

 記念式典では、もうひとつ、数年前から取り組んでいる大きな動きにもふれる。群馬県内で2025年に開かれる日本商工会議所青年部主催の全国大会だ。その開催地となれば、地域の経済波及効果、認知度の高まりが期待される。そこで伊勢崎YEGは、県内でいち早く立候補した。プレゼンを重ねる中で「それなりの手ごたえも」と、引き続き着実な誘致活動をアピールする。

 恒例3大事業のうち「いせさきまつり」「もんじゃ祭り」は、昨年に続き中止を余儀なくされたものの「ミスひまわりコンテスト」は再開した。YouTube配信のファイナリスト10人を、一般参加者も加えたオンライン審査に切り替えるなど、コロナ禍で事業の見直しも図り、様々な手法を探った。組織人事では8委員会の委員長に、2人の女性を含む、若手を抜擢している。

 子供たちには「野菜の収穫・染物」「手作りイルミネーション」体験会を開いた。伊勢崎市に40冊を寄贈した「渋沢栄一から学ぶ絵本『おかねってなぁに?』(渋澤健監修 作:岡田さえ 日本商工会議所青年部制作)」の渋沢は、親団体の始祖でもある。「Plus YEG 〜繋がる絆、紡ぐ想い〜」をスローガンに掲げ、コロナ禍という逆境の中でも「仲間とともにプラス思考で可能性を探りながら、未来に想いを繋げていきたい」と前を向く。

 会社経営では「食」で時代の変化とニーズを読み、事業領域と地域を県内外に開拓、拡大してきた。入社当時は建設現場宿舎の食事提供・管理。四国や青森に足を運んだこともあるが、期間限定がネック。安定市場を求めて現在は、学生・運動部寮、社員食堂や介護・高齢者施設などに、献立作成から食材配達など求めに応じて様々なサービスを提供している。その延長で、MEGAドン・キホーテUNY伊勢崎店(三室町)内レストラン「まんぷく亭」の営業も、開発事業の一環として取り組んだ。

 「食で笑顔と命をつなぐ」が会社のモットー。自身は会話で相手を笑顔にさせる。その笑顔で高校時代に出会った同級生と、3年間の太平洋をまたぐ遠距離交際を経て、つかず離れずの大恋愛を実らせた。出会いから10年目の大安の日に、東京ディズニーランドのシンボル、シンデレラ城前で婚約指輪を手にプロポーズ。中学3年の一人娘と3人の毎年恒例の家族旅行では、多い時は3連泊し、ディズニーシーも含めた、愛と夢と冒険に満ちた、おとぎの国を楽しんでいる。(廣瀬昭夫)