【したら こうじ】1982年4月6日、伊勢崎市喜多町生まれ、在住。第三中学、前橋商業高校、大東文化大学経営学部卒業後、埼玉の印刷会社に勤務。2010年、父が経営する設楽印刷(1923年/大正13年創業、本社/伊勢崎市宮子町3299−1)に入社。15年同社専務、19年同社社長。伊勢崎青年会議所入会は2016年。21年副理事長、22年1月に理事長就任。会員は76人(10月3日現在)
「コロナ禍にあってもJCだからこそできる取り組みを」
伊勢崎青年会議所 第59代理事長 設楽浩司さん(2022年10月13日)
「明るい豊かな社会の実現」を目指して様々な活動に取り組む青年経済団体、公益社団法人日本青年会議所(JC、中島土会頭)。来年1年間の次期会頭就任で最近、麻生太郎自民党副総裁長男、麻生商事の麻生将豊社長(福岡県飯塚市の飯塚青年会議所顧問/前理事長)が注目を集めた。といっても単会JCの普段の取り組みは、地域の地道な社会活動が中心だ。
伊勢崎JCの今年度対外事業活動は、3月開催の外国籍住民との共生意識を高める協働ランタンづくり(ランタンリバー 華蔵寺公園)、6月の親子の絆を深める謎解き宝探しゲーム(華蔵寺公園)、7月の尾瀬子供キャンプファイヤーなどを実施した。コロナ禍だったが、十分な感染対策を施して現地開催にこだわった。市民参加によるチーム対抗の 3on3バスケ(10月15日、第2市民体育館)とフットサル(同月16日 市陸上競技場)は今年度を締めくくる最後の事業となる。
3年ぶりのいせさきまつりは初参加の新入会員もおり、知っているはずの現役メンバーも含め、設営準備は少しとまどったという。2年間はコロナ禍で本格的な活動が制限されていたため「この間に入会したメンバーには本格的な活動の第一歩にも」と安堵する。12人(10月3日現在)の新入会員のほとんどは20代。2世経営者が少なくない組織の中で、その半数以上が起業・ベンチャー型と、会員の若返りと多様化が進む。
来年度に創立60周年を迎える。8月例会では40周年時の先輩を招き、歴史や記念ミュージカルなどの事業などについて学び、来年に備えた。毎年卒業生を送り出す連綿と続く歴史を振り返り「コロナ禍にあってもJCだからこそできる取り組みを」模索し、JC活動に全精力を傾けてきた。だから卒業後は「会社100パーセントに切り替える」と決めている。
その事業は創業が1923年(大正12年)の印刷業では市内大手老舗。とはいえ取り巻く環境は激変しており、広告代理業や印刷後加工分野に軸足を移す"脱印刷"に大きく舵を切りつつある。この間、コロナ禍で受注が激減するなかで「JC仲間や先輩シニアから多くの声をかけてもらった」と感謝する。事業転換は「JCに在籍していればこそ」と、組織で学んだ上での大きな決断を振り返る。
「オンオフはきっちり分けている」ので、ゴルフや思い立ってふらっと出かけるドライブなどで気分転換を図っている。高校、大学時代はサイドスローの投手だった。大学3年時、6連敗で入れ替え戦が視野に入る首都リーグの筑波大戦。投手としてはチーム2番手だったが、先発起用でマウンドに立ち完投した。それが思い出に残る数少ない勝利のひとつ。両親が神奈川県の平塚球場まで群馬から応援に駆けつけてくれた。ウイニングボールは感謝を込めて母に手渡した。(廣瀬昭夫)