【写真】伊勢崎織物協同組合所有地(右奥の赤茶色建物が現伊勢崎市図書館)

図書館複合施設建設で市民の意見募る/来年3月基本構想
市民有志が「移転促進市民会議」設立(2025年12月27日)

 曲輪町の伊勢崎織物協同組合所有地に図書館を核にした複合施設を計画している市は、このほどまとめた「伊勢崎市中心市街地にぎわい創出拠点整備基本構想(案)」について意見公募手続(パブリックコメント)で市民の意見を募っている。来年1月21日で締め切り、来年3月末までに基本構想をまとめる。来年度は実施手法・導入機能・管理運営の詳細を決める。一方、市民有志が「伊勢崎図書館移転促進市民会議」(須田満会長)を立ち上げ、積極的な活動を始めている。
    
設定延床面積9400平方m 概算建設費66億円
 複合施設の建設地は、織物組合所有地と東南の一角に「いせさき明治館」などが立地する市所有地などの約9200平方m。事業化にあたり、組合所有地は定期借地権方式を検討している。基本構想(案)が設定した施設規模(階数未定)によると、図書館42万冊蔵書(現図書館30万冊)と織物産業伝承機能を合わせた延床面積は5800平方m。創業支援とその育成を促すインキュベーション機能780平方mに共有部2820平方mを加えた合計延床面積は9400平方m。概算建設費は66億円(各種調査、設計、図書館情報通信技術、什器備品、移転費などは除く)を見込んでいる。築50年の老朽化した伊勢崎市図書館は当初、大規模修繕で延命化を予定していた。織物組合・市所有地を活用して、中心街の活性化を図ろうとしている中で移転構想が浮上した。
 
資金調達は市か民間か、施設整備・管理運営は?
 施設整備・管理運営は資金調達で市か民間か、さらにそれぞれで民間への一括発注か管理運営を市が担うなどの事業手法を検討。民間の創意工夫、ノウハウを活かして効率的な官民連携を今後模索していく。初期アンケートで関心の高い民間業者に、参入の可能性や条件の明確化を目的に設計・建設各4社、維持管理・運営3社(図書館運営1社)、開発事業者・リース系企業2社を調査。前向きな声の一方、単独では難しいとの声も出ていたという。
 
"複層3核戦略"で中心市街地の再生・活性化を創出
 審議会として7月に発足した「みんなでつくる中心市街地にぎわい創出拠点検討委員会」が来年2月5日、市に提言書を提出する。来年3月末までにまとめる基本構想は、基本構想(案)に提言書や意見公募による市民の声を受けてまとめる。複合図書館の3核としている、図書館・織物産業伝承・インキュベーション機能をバランスよく盛り込む方針。市は伊勢崎駅前を「賑わいの核」、4月開設のくわまるプラザ(新保健センター)を「子育ての核」、複合図書館を「文教学びの核」とする"複層3核戦略"で、中心市街地の再生、活性化を図る。
 
先進地視察など先行実施/市民有志「移転促進市民会議」
 「伊勢崎図書館移転促進市民会議」は、毎月読書会を開いている「赤石読書クラブ」を中心とする市民有志が2月に設立した。会員は約30人。7月には先進地の「須賀川市民交流センターtette」(福島県)、「那須塩原図書館みるる」(栃木県)を視察したほか、定期的に会合を開いている。須田会長は「創出拠点検討委員会」の委員にも応募し、「市民に愛され、利用される図書館」を目指して積極的な提言、市民参加活動を始めている。


図書館視察写真

【写真】市民会議が実施した先進地視察(那須塩原図書館で館員の説明を聞く参加者)

委嘱状受ける写真

【写真】「みんな〜拠点検討委員会」の第1回会合で臂市長から委嘱状を受ける須田さん