【写真】新たに整備が始まる長沼産業団地(仮称)/市配布パンフレットより抜粋コピー

まず防災に活用 デジタル空間上の3D都市モデル導入
臂泰雄伊勢崎市長に聞く‐2026【2】(2026年4月6日)

― 伊勢崎南部国領産業団地に進出した信越化学工業の伊勢崎工場が完成し、6月にも操業を予定しています。新産業団地として計画している、隣り合う長沼産業団地(仮称)整備の進捗状況は。

臂市長 長沼地区の約13・6ヘクタールは、2月27日に産業団地開発が可能となる市街化区域に編入された。今年度は群馬県と事業に関する役割分担協議を完了させ、用地取得に入りたい。用地取得後は造成設計に入るが、その前段として同地区の道水路などの用地測量を実施する。

― 都市の建造物や道路などの形状と意味情報をパッケージ化して3次元の都市区間を提供する、国土交通省が進めているProject PLATEAU(プロジェクトプラトー)の導入を今年度に予定しています。具体的な活用方法は。

臂市長 まちづくりDXを進めるため、市街地を始めとする市内全域をデジタル空間上に再現する「3D都市モデル」を整備し、まずは防災に活用したい。今年度は都市計画基本図の修正と同時に、市内建物、道路、土木構造物などの3次元形状の基盤を整備する。これらデータを活用して「浸水シミュレーションの可視化」を行う。3Dモデルで、個々の建物の浸水高や時間の経過に合わせた浸水状況を、よりリアルに可視化したい。立体的な土地利用ルールの検討と合わせて、市民のより的確な避難行動につなげたい。

― 考えられる他のデータ活用方法は。

臂市長 整備データを国土交通省のサイトを通じて、2次利用が可能なデータとして公開していく。これらデータを民間企業や研究機関、大学などが活用することでオープンイノベーションの創出が期待される。本市の場合、全国の先進事例を参考にしながら本市特有の地域課題解決に向けて検討していく。想定しているのは建物を新築する際に周辺の陽あたりや景観、眺望などの影響を事前に活用できる「都市計画・景観シミュレーション」。まちの都市基盤整備による将来イメージを3D都市モデル上に具現化し、地域住民への説明会やワークショップなどに活用する「まちづくりシミュレーション」などが考えられる。建物の「日射シミュレーション」では太陽光発電の効果を分析し、周辺の景観に配慮しながら、その設置促進につなげたい。

― 伊勢崎駅周辺再開発では駅北の第二土地区画整理事業が2028年度完了に向け大詰めを迎えています。一方、駅南の第一区画整理事業完了は10年後を予定しています。現状を教えて下さい。

臂市長 事業進捗率は第一が71.8%、第二が79.5%だが、建物移転率は第二の82.1%に対して、第一が95.5%と進んでいる。仮換地率は第一が68.1%、第二が90.6%となっている。保留地はなく、道路整備率などは算出していない。地権者調整には手間取ったこともあるが、今は概ね地元の理解を得て進んできている。国の当該当初予算がなかなか満額得られず、補正などで対応している。いずれにしても事業は円滑に進めていきたい。(次回に続く)
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