5重点政策推進 子育て環境も より充実へ
   五十嵐伊勢崎市長に聞く2020(1)02/22
【写真】元気な姿を見せた五十嵐伊勢崎市長

 5重点政策推進 子育て環境も より充実へ
  五十嵐伊勢崎市長に聞く2020(1)02/22

 伊勢崎市の市政運営政策はここ数年、「福祉・医療」「地域経済」「安全・安心」「教育・スポーツ・文化」「行財政改革」の5重点政策を掲げ、バランス良く取り組んできた。市の新年度予算案も発表され、継続・推進を強調し、中でも子育て環境の充実には優先的に取り組んでいる。大腸腫瘍治療で入院していたが、退院し公務に復帰した五十嵐清隆市長に、新年度の取り組みやその方向性を聞いた。

― 当初予定より退院が長引いたので市民も心配していると思いますが、その後体調はいかがですか。

五十嵐市長 市民の皆様には大変ご心配をおかけしたが、お蔭様で順調に回復し、2月17日から公務に
復帰している。今後も市政の発展のために努めてまいりますので、よろしくお願いたします。
 
― 5重点施策をバランスよく執行して行くために今後も「行財政改革」が求められます。2019年度に、より手応えを感じた取り組みと、来年度に向けて力を注いでいきたい取り組みは。

五十嵐市長 行財政改革で個別の例をあげると、昨年10月から導入した聖苑(いせさき、さかい)予約管理システムがある。これまで市民課、施設への電話や直接出向いての予約が、市のホームページから空き状況を確認して簡単に予約できる。今年1月から開始した前橋・高崎市との3市共同システム(次期基幹情報システム構築事業)は、住民基本台帳など事務の標準化で、業務の効率化と市民サービスの向上を図っている。新年度も引き続き5重点政策を掲げ、着実に推進することで、未来に向かって元気であり続ける伊勢崎市目指したいと考えている。

― 各種の子育て支援は昨年、第3子以降出産祝い金問題などで市民の関心を集めました。新年度の対応は。

五十嵐市長 第3子以降の出産祝金については、市民の皆様の要望が大きいことを確認出来たので新年度も継続していく。なお今後の子育て支援策については、子育てを取り巻く環境の変化や財政状況を勘案し、限りある予算の中で、より効果の望める支援策を総合的に検討していきたい。

― 公共施設の維持について継続、統廃合を決めた個別計画策定が進んでいます。一方で、施設を通して提供する公共サービスの充実など、ソフト面ではどのような取り組みを。

五十嵐市長 さまざまな施設の現状の機能を実質的に確保することを目指している。同時に社会情勢や市民ニーズの変化を見据えて、公共施設の安定的な管理運営を推進し、行政サービスの維持・向上を図っていきたい。

次回に続く。
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福祉・子育て支援を推進 総額741億円
伊勢崎市2020年度一般会計予算案 2020/02/15
【写真】伊勢崎市の医療と健康つくりの拠点、市民病院と健康管理センター(手前)

       福祉・子育て支援を推進 総額741億円  
        伊勢崎市2020年度一般会計予算案 2020/02/15

 伊勢崎市の一般会計当初予算案は、741億円(前年度比1・6%減)。自主財源の市税は、ほぼ横ばいの309億6100万円を見込んだが、自主財源割合は51・7%で2ポイント減った。医療・福祉・子育てなどに重点を置きつつ「安全・安心」「教育・文化」「地域活性化」「行財政改革」の5重点政策に取り組む。新規取り組みを中心に着目事業を紹介する。

       市民病院が救急体制強化 診察待ち・支払いの利便性向上も

 市民病院救急センター内の処置室ベッドを1床増床し3床にする。これに伴いセンター内の導線を効率的なレイアウトに変更・改修し、緊急対応の柔軟度を高める。複数の緊急車両受け入れに、入り口車寄せに大屋根を整備する。おおよその待ち時間のメドがわかる「診察案内表示板」、会計書類提出から支払いまでをよりスムーズに行う「自動精算機」を導入。市民の病院利用の利便性向上を図る。

       健康管理センターに「母子保健」「子育て支援」ワンストップ窓口

 健康管理センター内に、母子保健分野と子育て支援分野の切れ目ない支援体制の構築を目指し、ワンストップ窓口でサポートする「子育て世代包括支援センター」を開設する。両分野の連携を強化し、専門分野・部署への相談・対応につなげる。産婦支援としては、新年度から産後2週間目の産婦健診も行う。対象は1600人で、心のケアも行う。既に今年度から、育児不安などに応じる産後ケア事業を始めている。

       境消防庁舎建て替えへ移転も検討

 老朽・狭隘化している境消防庁舎(伊勢崎市境萩原1753)を建て替える。現庁舎は2階建ての事務所棟(延べ床面積340平方メートル)と平屋の車庫(323平方メートル)。新庁舎では仮眠室の個室化など業務遂行のための環境をより整える。現在地での建て替えの他、移転先候補が周辺で数ヵ所あがっており、今後検討して決める。予算1300万円は、取得予定用地の事業認定資料作成業務委託費。

       2ヵ年で34行政区 活動補助3年分一括交付 

 地域の絆を深めようと8年目を迎えた「地域コミュニティ活動事業補助金」。施設・行事・伝統芸能関連の備品購入など、市内170行政区ごとに年間30万円を交付している。テント・音響設備などの購入費、集会施設のエアコン・簡易倉庫などの工事費、法被購入や神輿修繕などに充てている。会議所大規模修繕などに対応する3ヵ年90万円一括交付は、2018年度から開始。既に2ヵ年で34行政区が活用している。

       市営住宅家賃、給食費滞納回収へ弁護士法人に一括委託

 市営住宅の家賃や学校給食費の滞納など、市税の強制徴収債権を除く非強制徴収債権は、これまで各課で回収業務を外部委託していた。これを一括して収納課が契約を取りまとめ、弁護士法人に委託する。より効率的な債権回収を図る。委託は困難な債権回収案件から優先的に取り組む。放課後児童クラブ利用者負担金、市立幼稚園保育料、奨学資金返済金も対象。弁護士報酬料として約510万円を計上。

境体育館と境武道館を2029年度までに建て替え統合
伊勢崎市スポーツ振興課所管個別施設計画案 2020/01/07
【写真】伊勢崎市境体育館(左建物)と境武道館(右奥建物)

       境体育館と境武道館を2029年度までに建て替え統合 
        伊勢崎市スポーツ振興課所管個別施設計画案 2020/01/07

伊勢崎市は老朽化する境体育館(境609−1)を、2025年度〜2029年度の間に建て替える。隣接する境武道館を廃止・解体し、柔道場と剣道場も併設する。2016年策定の「市公共施設等総合計画」に基づき、市スポーツ振興課が所管施設個別施設計画(案)で打ち出している。1月20日までパブリックコメント(意見公募手続き)を実施中で、計画案は市ホームページから閲覧できる。

1976年建設の境体育館は、鉄筋コンクリート造平屋建てで広さは1355平方?。バスケットボール1面、バレーボール2面、バドミントン3面のアリーナと卓球室(2台)を設けている。地域住民を中心とした年間利用者は2万人。1989年建設の境武道館も鉄筋コンクリート造で1224平方?の規模。剣道場・柔道場を各2面設置しているが、これまで大規模改修が未実施だったこともあり、雨漏りなど老朽化が著しい。

計画は更新費の縮減と市民サービスの両立を目的に、施設と施設存続ための重要性や老朽化度をA〜Cに3分類。維持・統合・廃止などの優先順位を決めた。計画期間は「市公共施設等総合計画」との整合性をとり、2045年度までとした。これを3期間に区分し、短期(2020年度〜2024年度)、中期(2025年度〜2029年度)、長期(2030年度〜2045年度)で、維持施設の改修などを実施する。

計画策定はスポーツ振興課が所管する全54施設が対象。このうち管理棟など有する主要建物は22施設あり、大規模改修実施施設は市民体育館(2013年)、第二市民体育館(2011年)、あずま体育館(2013年)、陸上競技場(2018年)の4施設。供給過多や利用状況、費用対効果を勘案し、赤堀剣道場、境島村ラグビー場、赤堀西部スポーツ公園テニスコート、赤堀中央運動場テニスコート、あずまゲートボール場などは廃止する。 

《 伊勢崎市スポーツ振興課所管施設個別施設計画(案)パブリックコメント手続 》

「酉三と伊勢崎」テーマに研究者が講演
鋳金工芸家「森村酉三」没後70年の4 2019/12/29
【写真】右:「森村酉三と伊勢崎」をテーマに講演する手島さん。左:華蔵寺公園内の酉三作「板垣源次郎像」は台座だけが残る

         「酉三と伊勢崎」テーマに研究者が講演
           鋳金工芸家「森村酉三」没後70年その4 2019/12/29

 伊勢崎市(旧宮郷村大字連取)出身で鋳金工芸家の森村酉三・寿々夫妻研究者の手島仁さんが12月21日、伊勢崎市立図書館2階ホールで「森村酉三と伊勢崎」をテーマに講演した。地元名門の森村家に生まれ、東京美術学校(現東京藝術大学)在学中から帝展連続入選など、若くして才能を開花させた酉三(1897−1949)。郷里のさまざまな名士の支援とともに、その芸術活動をさらに高めたのが才色兼備の寿々(1903−2001)との結婚だったと、酉三の充実した芸術家生活を紹介した。

 とはいえ、年長の作家が戦後も活動を続けて評価を高めてきたのに対し、酉三は戦後の円熟・完成期を迎えることなく52歳で病死。一方、酉三と死別後、後年は女性鋳金家として白寿を全うした寿々は、52歳で芸術家仲間の洋画家、田中佐一郎と再婚(田中も再婚でこの時55歳)している。手島さんは亡くなる2年前に寿々と面談し、森村夫妻の貴重なエピソードも紹介した。

 酉三は前橋中学(前橋高校)から沼田中学(沼田高校)を経て東京美術学校へ。1972年に新設された帝展の工芸部門に入選すると、以後当選を重ねた。酉三の将来を高く評価し、支援したのが伊勢崎の織物原料糸商の佐藤藤三郎だった。鋳金家としての初仕事が、同商店の新築洋風店舗の噴水装置の置物と外壁2階窓上のブロンズ製草花置物。彫刻家としての初仕事も地元だった。大正期の教育者の板垣源次郎胸像は、胸像部分は戦時下に供出され、台座のみが華蔵寺公園に残っている。

              自由恋愛の代償は森村家の勘当

 寿々は佐波郡伊勢崎町(伊勢崎市三光町)の料亭「藤本」の一人娘。伊勢崎実科高等女学校時代は同級生の兄で、後に作曲家となる町田歌聲に憧れていた、と手島さんは明かす。卒業後に酉三と出会い、酉三27歳、寿々21歳の時に結婚。寿々は大間々町(みどり市)の貴船神社の初デートを初々しく語ったという。一方、自由恋愛の代償で森村家から勘当され、東京・池袋での新婚生活は困窮を極めた。この2年間の苦労が「森村を大人にし、2人を強く結びつけた」と寿々は回想している。

 この時も励まし続けてくれたのも佐藤藤三郎。寿々の親族を中心に行った伊勢崎の「白水楼」の祝宴には仲人を務め、後の後援会の組織づくりにも尽力した。佐藤は森村家とも親しかったことから同家を根気よく説得。帝展などの入選も重なったことで勘当が解かれ、森村家の支援で池袋の丸山町に住居とアトリエ、鋳金工場を新築。酉三の本格的な創作活動が始まった。

            
 手島さんは以後の2人の生活を「高踏的」と表現する。酉三の余暇は、夏の北アルプス登山、冬の妙高高原へのスキー、秋は手塩に掛けた菊の鑑賞と多趣味。登山もスキーも用具は舶来の一流品を使ったという。寿々は周囲から「モガ(モダンガール)」と呼ばれ、合宿中の陸上競技選手の人見絹枝と出会い、親しくなったエピソードも紹介。昭和モダニズムの先端を生きた作家夫婦像も明かした。

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持続可能な開発目標、2030年までに達成へ
グンビルが剥離廃液の適正処理で「SDGs」宣言 /2019/12/19
【写真】伊勢崎市ひろせ町の「グンビル」駐車場で開かれた「SDGsをみんなで学ぼう」体験イベント

       持続可能な開発目標、2030年までに達成へ
       グンビルが剥離廃液の適正処理で「SDGs」宣言 /2019/12/19
                    

 「SDGs(エスディジーズ)」。聞きなれない言葉だが、意識を向けると目にすることが増えてきた、国際社会が2030年までに実現すべき世界共通目標だ。施設清掃、空調・厨房設備洗浄などを手掛けるグンビル(伊勢崎市ひろせ町4088−12、高野こずえ社長)は、開発した処理システムで建物清掃排出時の全廃液を適正処理、リサイクルする環境保全でSDGsの達成に取り組んでいる。

 SDGsは「Sustainable Development Goals」(持続可能な開発目標)の略称。2015年9月の国連サミットで採択され、加盟193か国が2030年までの15年間で達成するために掲げた目標で、17の目標と169のターゲット(具体目標)で構成している。普遍的な目標として「誰も置き去りにしない」という約束を掲げている。

       焼却に比べて CO2削減効果は60パーセント

 同社が開発した処理システムは、剥離廃液内のポリマー除去、残渣取り出し、基準値までの浄化の3段階で処理する。河川放流基準値内の水と発電用ペレット原料となるポリマーなどにリサイクル。エアコン・カーペット洗浄廃液処理も可能だ。同社によると処理方法のほとんどだった焼却に比べ、CO2削減効果は60パーセントという。

 SDGsの目標は、1「貧困をなくそう」から17「パートナーシップで目標を達成しよう」までの17項目。同社は床ワックス剥離廃液を適正処理することで6「安全な水とトイレを世界中に」、12「つくる責任つかう責任」、14「海の豊かさを守ろう」、15「陸の豊かさも守ろう」の達成に取り組んでいる。その他に7「クリーンエネルギー」、9「産業基盤つくり」、11「まちづくり」、13「気候変動対策」の計8目標で取り組みを宣言している。

         「剥離廃液を適正に処理する会」の会員拡大へ

 適性処理のネットワークづくりのために組織した「剥離廃液を適正に処理する会」(高野健会長)は現在30社。群馬地区を中心に都内のほか、愛知、広島、福岡にも会員は広がっている。目標は来年中に100社。来年2月5日開催の「横浜ビルメンテナンスフェア」(横浜建物管理協同組合主催)、同4月22日から3日間、大坂で開催する「2020NEW環境展」(日報ビジネス主催)などに出展し、広く関係企業の参加を呼びかけていく。

 SDGsの啓蒙活動の一環として10月20日、同会主催で「SDGsをみんなで学ぼう」体験イベントを開いた。木工教室や自然塗料で塗装体験、ハーブ作り体験コーナーのほか、飲食店や関係団体のブースが設けられ、来場者で賑わった。日本環境協会教育事業部の大西亮真部長が「子供のためのSDGs講演」。前橋総合技術ビジネス専門学校の小島昭校長が「科学で楽しく遊ぼう」をテーマにサイエンスマジックショーを開いた。

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