「白秋と八十が町田佳聲と交流で地元と接点」に驚き
      相川考古館学芸員 相川裕保さん/18年9月14日
【あいかわ ひろやす】1986年3月19日、伊勢崎市三光町生まれ、在住。伊勢崎市立第一中学校、群馬県立太田高校、東洋大学文学部インド哲学科卒業後、横浜で紙類専業の海運貨物取り扱いの乙仲業者に4年間勤務。2012年に帰省後、実家の相川考古館(三光町)学芸員。相川之英館長の二男。
 (写真:相川考古館の茶室「觴華庵」縁側で、企画展冊子を手にする相川さん)
 伊勢崎市出身で「からりこ節」「ちゃっきり節」を作曲した民謡開拓の第一人者で、現代邦楽の開祖として知られる町田佳聲―。市内の有志で組織する「生誕130周年実行委員会」(下城好男委員長)が今年、さまざまな事業を展開している。

 実行委員の一人でもあり、所属する相川考古庫館学芸員として「作曲家町田嘉章と詩人北原白秋・西條八十」(2018年5月23日〜6月10日)の企画展を担当した。
作曲家としての佳聲を中心に、交流のあった白秋、八十の関連資料を展示。関連レコードを揃え、企画展冊子もまとめた。

 企画展タイトルは筆名の「佳聲」ではなく、本名の“嘉章”にこだわった。企画展でクローズアップした新民謡時代は、嘉章の名で多くの作曲を手掛けたからだ。

 相川考古館の目と鼻の先にある、起(むく)り屋根の瀟洒な建物が、佳聲の生家。地元の伊勢崎と白秋や八十との接点を知ったことは「衝撃的だった」と驚きを表現する。

 活動は相川考古館としての単体運営にとどまらず、周辺地域のさまざまな歴史資産との連携を模索。「十分な素材がある」と、観光立地都市を視野に入れる。帰省後、さまざまな関係者との交流を深めてきた狙いがそこにある。

 切り絵に魅了されるきっかけは、中3の仏像の切り絵授業。好評価に気を良くし、大学では2年生の文化祭で、作品展を開いた。「将来の仕事の一貫に」と卒業後は、紙に係る業態の会社に勤務したほどだ。

 伊勢崎市緑町の路地裏で9月9日に開かれた「路地裏ビアガーデン」。このポスターデザインを切り絵で作品にした。現在も旧時報鐘楼や伊勢崎神社など、地域の風景や風物の切り絵作品の制作を続けている。

 作品がたまったら、ポストカードにする予定。切り絵作家としての夢も、少しずつ手繰り寄せようとしている。

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