【写真】市役所本館1階に開設するパーティションで覆った「おくやみ窓口」

伊勢崎市が金融機関や法務局にも電話問合せサポート
死亡後手続き効率化 市民に寄り添う「おくやみ窓口」開設

 伊勢崎市は4月1日、死亡に伴う各種手続きを効率よくまとめて処理する「おくやみ窓口」を市役所本館1階の市民課待合ロビーに開設する。各種資格証の返納手続きを中心に10の手続きを窓口で処理。金融機関や法務局などへの書類確認、電話問合せサポートなど、庁外手続きにも対応する、これまでにないサービスも始める。予約制で1日4件受け付ける。

 死亡届を提出すると、これまでは各種手続き一覧表(取扱窓口・内容・用意する物・該当者記載欄)が渡されていた。事前の死亡届により該当者欄の必要な手続きには名前が記載されるシステムで、葬儀会社なども「伊勢崎市のこの仕組みは親切」と評価している。遺族は該当する課に出向き手続を行うが、各窓口は本館、東館の複数階にまたがり、待ち時間を伴うなど、手続きの負担は少なくなかった。

 「おくやみ窓口」で対応するのは市民課、国民健康保険課、年金医療課の3課4係10の手続。国民健康保険被保険者証、高齢受給者証、福祉医療受給者資格証、印鑑登録証など7件の返納手続を行う。戸籍謄本などの申請・証明書受け渡し、墓地改装申請手続きもこの窓口で対応する。窓口で対応できない手続は、該当課を案内。高齢者などはその窓口まで同行し、手続きをサポートする。

 市役所の手続以外にもサポートするのが「おくやみ窓口」の特長。金融機関の口座解約、法務局の相続に関わる申請書の確認は、難解な専門用語や手順に遺族は戸惑うことが少なくない。そこで窓口担当者が相談内容に応じ、遺族を介して電話による問い合わせにも対応サポートする。窓口を設けるのは本館1階の市民課待合ロビーの一角。背の高い間仕切壁で覆い、気兼ねなく相談ができる。

 「おくやみ窓口」の予約は電話かオンライン(24時間可能)で受け付ける。相談時間は1件当たり1時間30分を想定し、午前、午後の各2件ずつ1日4件。予約は原則2日前からだが、予約状況により臨機応変に「市民に寄り添う」(市民課)対応を目指していく。群馬県内では前橋・高崎・渋川・安中・富岡市で類似の窓口を設けている。伊勢崎市の「おくやみ窓口」の予約電話は、市民課/0270―27―2729。(2022年3月1日)