【写真】事前質問の回答ペーパーは持たず、取り組みを語る臂伊勢崎市長

「3つの共生」軸に 輝き続けるまちづくり
臂伊勢崎市長に聞く―2022【3】(2022年4月5日)

 『いせ咲く。』は、伊勢崎市が掲げるキャッチコピー。市の花「ツツジ」をモチーフに、「伊勢崎」と「咲く」を組み合わせた造語で「もっと花咲ける街に」の思いを込めている。一方、市政運営のキーワードともいえるのが「3つの共生(世代間・地域間・SDGs)」だ。これらを軸としたまちづくりで、輝き続ける地方都市を目指すという、新年度の取り組みを聞いた。

 ― 子供から子育て世代、勤労者、高齢者まで、あらゆる世代が支えあう「世代間の共生」について、具体的な取り組みを教えて下さい。

 臂市長 新年度に条例制定で支援したいのが、高齢者の社会活動を応援する仕組み。いわば高齢者の「活躍・応援条例」だ。老人会の活動をより活発にし、まだまだ元気な人の地域活動も応援していく。免許返納の一人暮らしでも社会参加を促す、高齢者タクシー利用料金の助成要件も拡充する。教育・保育施設勤務の保育士さんなどが長期間、気兼ねなく産休を取得できる代替経費の助成など、子育て世代の支援環境も整えたい。地域住民や社会福祉協議会などの関係団体と協働し、地域のつながりや相互扶助の機能を高めていきたい。

 ― 市町村合併後の地域の一体感をどのように受け止め、「地域間の共生」を進めますか。

 臂市長 合併後17年を迎えるが、一部にまだひとつになりきれていない状況も見受けられる。支所機能を見直す中で、サービスの平準化、地域の独自性を考えていきたい。伊勢崎市公共施設等総合管理計画を改訂し、適切な資産マネジメントにより中長期的に市全域でバランスの取れた市民サービスを実施。地域間の共生を目指したい。また次の都市計画のマスタープランでは皆さんの理解をいただき、都市政策などを変えていくことも必要だと考えている。

 ― 「SDGs」は2030年までに、誰一人取り残さず、環境・経済・社会などあらゆる面で、より良い持続可能な社会を目指す17の国際開発目標です。市の具体的取り組みを教えて下さい。

 臂市長 環境面では行政組織の環境部を見直していく。女性・障害者雇用とその活躍など、市民の活躍の場をより整えていきたい。市職員が理解を深め、課題を解決するために「SDGsゲーム公認ファシリテーター」を養成する。外国籍の人にとって言葉の壁は高いので、それぞれの外国籍のキーパーソンの方に市の考え方を、広めてもらうような橋渡しも考えている。手話通訳の充実には担当職員養成で対応、という声もあるが、異動などで継続性がない。やはり社会福祉協議会などと連携して人材を確保することが望ましいと思う。民間については市内中小企業のSDGsビジネス推進に「ぐんまSDGsコーチングプログラム」事業費負担金事業も実施していく。

 ― 最後に2年目に向けての意気込みをお聞かせ下さい。

 臂市長 2人副市長体制も整えたこともあり、これから職員の皆さんとともに、本当の意味での地方自治に取り組みたい。伝えているのは「Transforming Our World」(私たちの世界を変革する)。職員は十分なスキルを持っており、やりたいことをもっと前面に出してほしい。職員から変わっていくことが、市民の意識の変化にもつながるはずだ。

 【取材メモ】市内病院、医師会、保健所などの医療連携に触れた時、特例債活用などのスケジュールもあり、やむを得なかったとしながらも「新保健センター計画時に、より幅広い議論ができていれば、医師会の先生方からは保健所も一緒に考えたら、という声が挙がっていたかもしれない」と残念がる。幅広い議論と長期的視野の重要性を改めて自戒した言葉にも受け取れた。
 取材の翌日、市経済界の重鎮から「昨日は市長のところ?」と聞かれた。記事掲載前なのにどうして?の疑問に「ブログで読んだから」と返ってきた。臂市長は市議時代の2011年12月11日の誕生記念日から「継続は力なり」と、日々の活動や感じた事を丹念に綴っている。愚直に記された言葉の一つひとつには人柄がにじみ出ている。市は広報誌や様々なSNSを通して市政情報を発信しているが、市長自らのこうした情報発信は、市民にとっては得難く、市政への親しみや関心を高めることにつながりそうだ。
              
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