【写真】市内最大の経済団体「JA佐波伊勢崎」本店

農政部独立 経済団体との連携強化
臂泰雄伊勢崎新市長に聞く―2021【2】

 就任わずか2カ月余。経済部を「農政部」と「産業経済部」に分ける大きな機構改革を断行した臂市長。あえて経済部から農政部を独立させた狙いと、安定的な工業都市基盤を固めていくための次の工業団地の見通しなどについて聞いた。

 ― 4月に経済部から農政部を独立させました。今回の組織改革には、引き続いての農業支援と効率的な農政運営に加えて、他にどんな狙いがありますか。

 臂市長 農政が従来から行ってきた担い手の育成、遊休農地の解消、老朽化が進む農業用施設の整備などは、当然より充実させていく。これまでと違った点でいうと、ひとつはJA佐波伊勢崎さんをはじめとする農業団体などとの意見交換会の実施だ。この前初めて開き、私や部長も出席し、組合長さんはじめ役員の皆さんからご意見を伺った。今後は担当者レベルによる定期的な取り組みで連携を深め、地産のブランド化、振興を図っていきたい。

 ― ふたつめとしては。

 臂市長 伊勢崎市内の雨水が下流に流れていくのは、用水路や排水路など農業施設からの場合がほとんどで、浸水被害や豪雨被害に大きな影響を及ぼしている。河川は県や国が管理している。市の災害対策を考える上で、農業施設の捉え方を考え直すことが重要だ。農政部として、都市計画部や建設部、下水道部門などとの関係部門と議論し、十分な対策を講じていきたい。

 準備が先行する「南部工業団地周辺」

 ― 2019年に完売した宮郷工業団地に続く工業団地として市は「境北部工業団地周辺」と「南部工業団地周辺」を候補に挙げています。実際の団地造成・分譲は県企業局が担いますが、現在どのような進捗状況でしょうか。

 臂市長 市としては県に「ここに工業団地を造って下さい」とお願いし、事業化に向けて準備を進めている段階。南部については既に地権者会が設立され、準備が整いつつある。一方、境北部は地権者への事業説明などは終えているが、地権者会の設立は今年度を予定している。

 ― 市内2カ所で同時進行の工業団地計画が、ある程度進んだ場合の優先順位は。

 臂市長 やはり事業化に向けた準備が先行している南部になると思う。周辺には八斗島工業団地や南部工業団地などが集積し、それぞれの企業との連携も図ることができる。加えて県の都市計画道路・境米岡線整備(伊勢崎深谷線の境東信号を起点に中島橋まで南下する手前の延長580メートル区間。今年度着工)で、工業団地周辺から17号バイパスまでまっすぐに抜けて繋がるなど、交通の利便性も高まることになる。

 ― 市内に集積する誘致企業などの協力を得て、“産業観光”を考えているようですね。

 臂市長 伊勢崎市内には現在、食品も含めてさまざま製造業が操業している。こうした企業では既に単独で工場見学会などを実施している企業もあるが、他にも声をかけて製品、商品などもその場で購入もできる、工場見学ツアーのような企画ができないか考えている。先端分野の生産現場などは、子供たちに興味を持って見学してもらえると思う。さらにツアー客を境島村の世界文化遺産の田島弥平旧宅にまで呼び込みたい。(2021年6月13日)
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