【行政/議会】伊勢崎市政や群馬県政、市議会や県議会、選挙などの伊勢崎に係る?話題を取り上げ、まちづくりを中心に行政の多様な取り組を紹介していきます。情報はinfo@press-isesaki.com
【写真】下水道管を通ってきた汚水を浄化する伊勢崎浄化センター(市ホームページより)

公共下水道全体計画見直し 人口減などで従前面積の6割に縮小 
再選した臂伊勢崎市長に聞く‐2025【3】(2025年4月20日)

― 地震や台風などの人災に加えて、最近は埼玉県八潮市で発生した県道陥没事故で公共下水道の管理に関心が集まっています。市の公共下水道の現状と今後の対応は。

臂市長 市の公共下水道は1977年(昭和52年)に供用を開始し、汚水管と雨水管の総延長は約520キロメートルあるが、耐用年数とされる50年を経過した管路はまだない。八潮市ほどの大口径の管路はないが、それでも口径1メートル超えはある。今後の下水道管路の健全度を把握する調査を昨年度、特に重要な管路2・4キロの調査を実施した。調査は今年度以降も継続し、事故などの発生を未然に防ぐ点検や調査体制の強化を図っている。八潮市の事故を目の当たりにして、経過年数にとらわれず点検・調査を行い、補修や更新が必要とも考えている。伊勢崎市浄化センター(羽黒処理場 茂呂南町)周辺の管はそろそろ50年を経過するので調査、補修に入る。その場合、技術が進んで敷設替えではなく、今ある管の中を補修することで更新を可能にもしている。

― 人口減少の中で持続可能な下水道事業運営に向けて、市は全体計画の見直しを始めています。

臂市長 市の汚水処理人口普及率は70・3%(2023年度末)で、県平均の85・0%(前同)
を下回っている。その整備費用を国からの補助金などで賄い、維持管理を市が負担している。人口減少と厳しい経営環境の下水道事業は今後、従前の計画に基づく下水道整備は困難な状況だ。そこで将来人口予測などを踏まえ、下水道と浄化槽の優位性の評価を行った。投資効果が見込まれる地域は下水道整備を推進する一方、長期間の整備が見込めない場合は、合併浄化槽による汚水処理への転換を進める計画の見直しに着手している。

※編集部注 市は公共下水道全体計画見直し案を1月26日から2月26日、市庁舎内や各公民館などで15回の個別説明会を開催。区域などの見直しで、従来の下水道計画面積約6449ヘクタールを約3880ヘクタールに縮小。今年度内に都市計画決定と公共下水道全体計画の決定を予定している。

― 自然災害に備える防災対策や情報発信で新たな取り組みも。

臂市長 防災・減災情報を一元化し、より多くの市民に必要な情報をより伝わりやすくする手段として新たにYahoo!防災速報アプリを導入した。アプリをインストールしたスマートフォンには、警戒・避難レベルの重要な情報が到達した際、サイレンが鳴りプッシュ通知で画面に視覚的に表示される。視覚障害者に配慮した音声読み上げ機能もあり、多様な市民に確実に情報を届ける仕組みになっている。WEB版ハザードマップ、避難所開設やその混雑状況、災害用掲示板web171(災害用伝言版)などもアプリ内に集約。必要な情報を得やすくしている。一番大切なことは、市民一人々々が地震や河川の氾濫などの災害に対して、いかに自分事として考えるかの意識改革だ。一部地域では独自の地域防災マップ製作など、より積極的な取り組みもみられる。こうした活動が、もっと広がって欲しい。(次回に続く)

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【写真】伊勢崎織物協同組合所有地(8879平方メートル)。左手4階建てビルは市が取得済

伊勢崎織協組合所有地に図書館含む複合施設 基本構想策定に向け新委員会
再選した臂伊勢崎市長に聞く‐2025【2】(2025年4月14日)

― 伊勢崎織物協同組合所有地を活用して、図書館などが移転・入居する複合施設整備の概要、現状と今後の見通しについて教えて下さい。

臂市長 伊勢崎市織物協同組合の所有地は、中心市街地にぎわい創出拠点整備(※1)として、図書・学習機能、織物産業伝機能やインキュベーション機能を備えた複合施設整備を目指している。当初は3月末までにパブリックコメント(意見募集)まで終え、今年度は基本構想策定に入りたかったが、まだそこまでに至っていない状況。今年度は基本構想の策定に向けてこれまでに作成した素案を基に、新たに設置する委員会で幅広く意見を募り、それぞれの機能に応じたスペース規模などを検討していくことになる。基本構想から基本設計、事業者の募集・選定、着工に至るまでの事業期間は施設規模や建設環境、例えば発掘調査にもよるため、現時点では未定だ。建設・維持管理・運営にはPFI・PPF(※2)を導入する。民間の受け皿が決まれば、行政のように年度に縛られることなく速やかに動き出すと思う。

― 移転後の現在の図書館建物の活用方法は。

臂市長 図書館は全面移転を含む案を検討している段階で、その方針が決定した場合には現図書館建物の後利用について関係部署で協議していきたい。

※編集部注1 中心市街地にぎわい創出拠点整備は2021年12月、市と織物協同組合で基本協定を締結。22年7月〜23年3月まで、外部有識者7人の検討委員会が民間・公共部分の一体的整備の方向性を市長に提出。22年中に民間事業者の現地見学会、民間事業者10社から参加意向や意見、提案などを聴取。23年度に庁内組織の検討委員会の意見を基に基本構想を検討。23年の12月議会答弁で図書館移転構想が浮上。24年4月、拠点整備基本構想等策定支援業務を八千代エンジニアリング(東京都)に約2,400万円で委託(工期は25年3月まで)。

※編集部注2 PPP(パブリックプライベートパートナーシップ) 公共施設などの建設・維持管理・運営を行政と民間が連携。民間の創意工夫を活用し、財政資金の効率的使用と行政の効率化を図る手法。PFI(プライベートファイナンスイニシアティブ) 上記手法で民間資金、経営・技術能力を活用するPPPの手法のひとつ。市は一定規模以上の公共施設は従来手法に優先して導入を検討する基本方針を策定している。

駅前インフォメーションセンター
【写真】4月から運営が民間委託された伊勢崎駅前インフォメーションセンター

― 伊勢崎駅前インフォメーションセンターが4月から民間に委託(※3)されました。

臂市長 10年前に開設した同センターは、市政や観光情報の発信、市主催の絵画などのパネル展示、講演などの事業に活用してきた。昨年3月の官民連携で組織する伊勢崎市まちなか活性化支援会議で、同センターを含む公共空間の民間活用、運営体制の見直し提言を受け、対策を検討してきた。民間委託後は従来の窓口機能は維持し、民間事業者のノウハウを取り入れて、新たに多目的スペースの貸し出しなどを始める。まちなかの活性化に意欲を持つ市民などが、柔軟に利用できる施設として活用してもらいたい。
  
※編集部注3 委託先は「合同会社ISESAKI LOVERS」(伊勢崎市喜多町125−2 秋山麻紀代表)。秋山代表は伊勢崎市を拠点に活動する地域づくり団体で、イベントの企画運営や官民連携事業も行う「まきばプロジェクト」の代表も務める。同センターの休館日は毎週月曜日で、開館は午前9時から午後9時まで。時間内であれば、窓口に申し込むと休憩もできる。(次回に続く)

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【写真】くわまるプラザの「ソーイングホール」と命名した開放的な吹き抜けホール

分散旧保健センター機能と子育て支援一体化で効率的に「くわまるプラザ」
再選した臂伊勢崎市長に聞く‐2025【1】(2025年4月3日)

伊勢崎市の臂泰雄市長が1月の市長選で無投票再選を果たした。前任市長らの蒔いた種から花を咲かせようと、一期4年間のスローガンに掲げた「いせ咲く。」。2期目はスタートした第3次伊勢崎市総合計画のビジョン「持続可能な共生都市」の実現とともに「次の世代の種まき」を自らに課す。今後の4年間も再び掲げた「いせ咲く。」。その浸透、具現化のために市長マニュフェストに注力する。2025年度の事業も併せて各種取り組みを聞いた。

― くわまるプラザ(市新保健センター)が4月に開設。華蔵寺公園内の水生植物園再整備やカフェオープンなど、蒔かれた種の「いせ咲く。」が結実したひとつですね。

臂市長 くわまるプラザは、これまで市内4カ所で行っていた健康診査・健康相談・栄養指導などの保健センター機能と子育て支援を一体的、効率的にサービスの質を高めて提供していく。建物内に新設した「こども家庭センター」※で、妊産婦や子育て世代、子供への一体的な相談支援など、子育て支援の充実を図っていく。乳幼児の一時預かり、子供プレイルーム設置など、保護者が安心して相談や交流ができる環境も整えている。妊娠中から切れ目のない包括的な支援で、子育てに関する不安や悩みを軽減して地域全体で子どもを育む社会づくりを進めていく。また健康に関する情報発信拠点としても機能させたい。

※編集部注 「こども家庭センター」は、従来の子育て支援課から相談支援機能部分の「子育て相談係」、「こども発達支援センター」が独立(但し同センター業務場所は従来の除ケ町)。窓口は2階事務室。

― くわまるプラザは保健行政以外にも多用途の活用を見込んでいますね。

臂市長 建物は防災機能も強化しており、災害時には健康管理の拠点として活用する。また多目的な交流を図るオープンスペース、貸会議室的なスペースも確保しており、市民の利用や活発な交流を期待している。中心街の一角に立地しており、啓発イベントの周知のためのライトアップも行うなど、市民の交流とともに、まちなかの賑わい創出拠点としての役割も担っていきたい。

― 建物周辺では伊勢崎駅周辺土地区画整理事業を施行中。駐車場や道路整備は。

臂市長 くわまるプラザの駐車場は敷地内と近接地合わせて120台を確保している。不足するようであれば近くの北公民館の駐車場なども検討したい。周辺道路整備は引き続き行っていく。令和6年度末の事業費ベースの進捗率は約70パーセントを見込んでいる。

水生植物園
【写真】水生植物園再整備後の完成予想図。右上建物がカフェ(市ホームページから)

― 華蔵寺公園内の水生植物園の再整備とその一環で誘致を進めてきたカフェですが、それぞれのオープン予定や華蔵寺公園全体としての今後の誘客対策は。

臂市長 カフェ設置は都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)を活用して誘致した。水生植物園のリニューアルオープンとカフェ開店はいずれも今秋を予定している。誘客にはカフェの魅力を中心に華蔵寺公園のPR動画を製作する。並行して市の公式ユーチューブチャンネルやJR伊勢崎駅前南口の市インフォメーションセンター内に設置している電子案内板など、様々な媒体を活用して内外に情報発信する。華蔵寺公園の認知度を高め、集客力の向上を図っていきたい。(次回に続く)

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 民間企業勤務や自営業時代に培った幅広い人脈や経験を活かして議員活動をしている。宅地建物取引士や生保・損保業に関わる資格、ファイナンシャルプランナー(FP)、電気工事士など資格は多岐にわたる。「現在はペーパードライバーと同じ。ただ支援者から寄せられるさまざまな相談事には、具体的な対処方法や必要に応じて知り合いの弁護士やその他専門家に繋いだりする」。

 「いわば何でも屋」と謙遜するが、寄せられる様々な情報のなかでも、今後の市政に必要で役立ちそうな話は執行に伝える。「前市長の時代から現在まで、さまざまな案件を寄せたのは、議員の中では自分が一番多いのでは」と、ここは数を誇示する。外出の際に常に所持する縦開きの緑色のコンパクトな手帳(写真参照)。さまざまな声を即座にメモし、メールと同時に電話を手にするなど、素早い行動、軽快なフットワークが持ち味だ。

 伊勢崎の都市力は「こんなものではないはず」とその潜在能力に期待する。「首都圏の玄関口、本庄から車で15分の市南部は大きな発展の潜在力を秘めている。東武伊勢崎線境町駅周辺や赤堀、東地区、旧市なども」と地域全体の成長にも目を向ける。バランスを意識した政策提言のなかでは、昨今の各地で発生する悲惨な災害に対して「安心安全」に力を注ぎたいという。

 大学卒業後は「東京でひと花咲かせたい」との山っ気もあったが、父の病気もあり帰省して地元スーパーに就職。「地元への恩返しを」と地域活動にも汗をかいた。後に土日に休日が確保できる店舗開発部門を希望。その6年間やその後の半自営的な3年間などが、それを可能にした。活動をしていく中、叔父や周囲の勧めで市議に立候補。3期目は300票余で2位に甘んじたものの1,2期目はトップ当選を果たしている。

 早朝のストレッチ・柔軟体操・発声練習が日課。議長として臨む市議会当日は、活舌の悪い発音練習に余念がない。もともと元気な声が売りで、力余って「マイクのヒューズを飛ばしたことも2,3回」と他会場での武勇伝も明かす。支援者から「助かったよ。ありがとう」などの感謝が「自分の中では一番うれしい。これが私のライフワーク」と最後を結んだ。
店ごとにデザインを変えたお買い物ラリーの名刺サイズのノベルティカード(中央は表側)

商店主には懐疑的だった1か月間の長期企画 延べ平均1000人来店で大絶賛へ
伊勢崎市が人気漫画家あらゐけいいちさんの「日常」とコラボ(2024年11月8日)

 伊勢崎市が合併20周年記念の企画として9月21日〜10月20日まで開催した、伊勢崎商業高校出身の人気漫画家、あらゐけいいちさんの「日常」とのコラボイベント。市中心街の8店が参加したお買い物ラリーでは、各店に延べ1000人前後が来店するなど、具体的な賑わいが市の集計でわかった。協力店は企画について当初は懐疑的だったものの、本町通りの人の往来に加えて売り上げ増を実感し、終了後は驚きと絶賛に変わっていた。

茂木園内
OCHAVA茂木園内の喫茶コーナーでは若者が寛ぎ、歩道にはリュックを背負った通行人

 お買い物ラリーは税込500円以上(うち2店舗は別条件)の買い物や飲食で、あらゐさんの漫画が描かれた名刺サイズのノベルティカードのプレゼント企画。本町では赤石屋1065人、OCHAVA茂木園1315人、松露庵907人、船定屋733人。曲輪町の島田もんじやき店971人(もんじゃ180円以上)、大甘堂(焼きまんじゅう180円以上)1000人、いせさき明治館916人。大手町の親玉商店は1046人だった。ノベルティカードは店ごとにデザインが違うため、熱烈なファンは全枚数を求めて各店で買い物、飲食を楽しんだ。

         
 伊勢崎駅前インフォメーションセンターや境赤レンガ倉庫など、市内6カ所に設けたスタンプラリーでは最初、全部で1000枚の特典を用意したが、その後不足するとみて2回に分けて計2000枚を追加発注。期間中に2774人がラリーを完遂し、A5サイズの描きおろしイラストボードを受け取った。描きおろしイラストを使用したコラボグッズが一時的に品切れ状態となったのは、販売ブースに長蛇の列ができたスマーク伊勢崎(西小保方町)。280円以上の乗り物券購入などが条件のAutoMirai華蔵寺公園遊園地では期間中、ノベルティカードプレゼントを1917人が受け取った。

伊勢崎図書館
 複製原画(子供の右側)を展示した伊勢崎市図書館ロビーのスタンプラリーコーナー

 「日常」は超現実的で不条理な日々をシュールに描いたギャグ漫画。華蔵寺公園遊園地の大観覧車ひまわり、旧JR伊勢崎駅などが描かれている。モデルとなった風景をめぐる「聖地巡礼」でファンが全国から訪れていた。既に12年前、SNSなどで知り合ったファンが市内で落ち合うオフ会も開いている。コラボ企画については高橋宜隆市議が昨年、市議会の一般質問で提案。一方、市もふるさと納税寄付者の3万枚の礼状ハガキにあらゐさんの漫画カットを添えるなどで、その人気に手応えを感じていたという。

 商店街振興組合本町百店会の会長で茂木園の茂木政樹社長は「市からの案内では最初、『ファンが来たら(カードを)あげて下さい』程度のレクチャーだったのでどこか懐疑的だったが、イベントが始まるとものすごい人で本当にびっくりした。郡山や横浜など遠隔地からも集まり、しかも喜んで買い物をしていく。ファンには聖地でお金を落とすことが喜びだという事を聞いたが、その経済効果は大きい。もう大成功ですよ」と手離しで絶賛した。
JR伊勢崎駅前の選挙事務所で会見する石関氏

責任政党構築に向け無所属で自民党に代わる選択肢を
衆院選2区で元職 石関氏が出馬会見(2024年10月13日)

 衆院選で群馬2区から無所属で立候補する元職の石関貴史氏(52歳 伊勢崎市宗高町)が13日、JR伊勢崎駅前の選挙事務所で記者会見を開いた。立憲民主党の擁立断念などで実質的な「自民党政権の信任投票になる」ことを危惧。裏金・旧統一教会問題などの真相究明や政治改革に不誠実な自公民政権に代わる責任政党構築を視野に、政党出馬をギリギリまで模索し「考え抜いて無所属を決断。出ないという選択肢はなかった」と決意を語った。

 会見を行った選挙事務所2階からは駅周辺総合開発で整備途上の伊勢崎駅前が見渡せる。なじみの商店や通学区内だったことから多くの同級生も住んでいたが「整備されて景色が変わった一方、人がいなくなった」と郷愁を込めて語った。一方、タワーマンションを目にする都内と行き来する中、外国人を含めた富裕層の話題にもふれ、地域間・階層間の格差是正を訴えた。「分権改革」として、国の権限、財源、一部課税権、生活分野の法律制定権の地域・地方移譲も公約に掲げた。

 中間階層の活力を取り戻すため経済政策として子育て、教育、少子化対策、農家の個別補償など家族支援を強化し、勤労所得、家計所得の最大化を推進。上がり続ける税金や社会保険料を是正し、ガソリン代・電気代を補助金で支援する。消費税を一時的に引き下げ、この間の赤字は国債で賄うことで消費拡大など、生活者優先の経済政策を推進する。

 日米安保を基軸とする外交では、アジア諸国との多国間協調体制の構築を強調する。自らは覇権を求めず、他国の覇権を認めない「謙虚に、しかし毅然として発信する外交」を目指す。強気一辺倒だった、かつての議員時代の言動がなりをひそめた「謙虚に毅然として」の言葉は、現在の凝縮された政治信条にも読み取れた。落選後に離れていった支援者もいるが、変わらずの応援、政治の現状を憂い戻ってきた支援者、さらに新たな支援の話題には頬を緩めた。

 10月15日公示、27日投開票の短期決戦に加え、政党出馬をギリギリまで模索したため会見時点での選挙活動日程は未定。今後随時発表するという。ポスター掲示は16日12時以降に始める予定。SNSは前回も取り入れたユーチューブのショート動画で日々の選挙活動を配信。X(旧ツィーター)、ティックトック、インスタグラムも活用する。選挙対策本部長には伊勢崎東校空手部後輩の高橋宜隆伊勢崎市議、同幹事長に河原井始桐生市議、同支部長に田村幸一市議、同副幹事長に無所属で国政に出馬した共通体験を持つ森田修元市議が就いた。

【横顔】昨年はクマにも遭遇したという渓流釣り。静寂に包まれた深い山奥で、無心に釣り糸を垂れる時間が最高の癒しとなっている。「1日1本」のペースで鑑賞する映画は、3年前の選挙取材時はベストに小津安二郎監督の「東京物語」(1953年公開)を挙げたが、今回はジュゼッペ・トルナトーレ監督の「ニューシネマパラダイス」(1989年公開)を記者たちに薦めていた。目立ち始めた前髪の白髪には「あまり気にしていない。似合うという人もいる」としたが「時間的に余裕があれば(染めたい)」と迷うなど、この件では"優柔不断"な面をのぞかせた。

【略歴】1972年伊勢崎市柳原町生まれ、1990年県立伊勢崎東校卒業。94年早稲田大学卒業後、郵政省(現総務省)入省。99年伊勢崎市議、2003年群馬県議。2005年衆院議員、以後4期連続当選。


観客が沸いた大技のバックドロップ。「本町七夕イベント」の街頭プロレス

「市を元気にする」イベントに官民連携支援補助1000万円
5件想定50万円補助枠が半期9件450万円(2024年10月3日)

 伊勢崎市誕生20周年の官民連携事業支援補助金予算1000万円は、9月末の上半期で最大50万円枠9件、20万・10万円枠を含めて23件、638万8千円となった。半期で約450万円に達した50万円枠には既存事業の他、7月7日開催の街頭プロレスを興行した「本町七夕イベント」、中心商店街の和菓子の魅力を味わう「本町和菓子ストリート」など、趣向新たなイベントが登場している。市は引き続き、年度内に開催する市民団体の市活性化事業支援補助申請を受け付けている。

「本町七夕イベント」はコロナ渦以降に中止となった七夕祭りに変わるイベントとして、本町商店街の有志が企画した。本町かかあ駐車場や伊勢崎神社を会場に、子供縁日やマジックショー、キッズダンスなど多彩なイベントを開いた。その目玉が大仁田厚やダンプ松本がフ登場する街頭プロレスだ。リングサイドは有料だが、観客はその周りの立ち見でも迫力に満ちた試合を楽しんだ。

 10月27日に開催する「本町和菓子ストリート」の参加は、本町通り沿いなどで営業する赤石屋、伊勢屋、親玉本店、里美製菓店、舟定屋、松露庵の6店舗。出来立てのどら焼、街歩きに最適なミニサイズ上生菓子、可愛らしいお月見うさぎのお饅頭などの特別和菓子を「和菓子巡りチケット」(各店舗1枚の6店舗分で1500円)で提供する。伊勢崎銘仙を着て街を散策し、午後5時からは伊勢崎神社を会場にパーティーナイトを楽しむなど、非日常を体験するイベント。来年3月16日に2回目の開催を予定している。

 支援補助金は対象経費の3分の2以内とし、「市を元気に」(上限枠50万円5件程度)、「地域を元気に」(20万円10件程度)、「地域文化・芸術を守る」(10万円55件程度)を見込んでいた。50万円枠の申請が多いことから、市は予算内で柔軟に対応している。20万円・10万円枠はこれまでに各7件を受理。20万円枠では10月26日、あずま北小を会場に、周辺5地区有志が花火大会、10月31日は市第2体育館でレクダンス交流会(同愛好会主催)を開催する。
 議長として1年間、市内各所を訪れた。副議長としてコロナ禍を体験していただけに、その回復ぶりに「本当に良かった。飲み屋さんに友人も多いので」と素直に喜ぶ。一昨年制定の市議会基本条例に基づく、委員会を中心とした議員間討議、議案議決で賛否が分かれた場合の議員ごとの賛否公表などの取り組みも紹介。いせさきFMの議長取材依頼には、議員一人々々の紹介企画を提案した。6月中旬以降に順次放送される予定だ。

 就職を考えていた農業大学校卒業の20歳の時、父の和幸さん(93歳)の町議(旧境町)出馬で就農へ。農業従事の傍ら2006年からJA佐波伊勢崎の理事を3期務めるなど、地域の農政に深く関わってきた。この間、父は旧境町の町長を3期(1991年〜2003年)務めている。その任期を終えた11年後の2014年、境地区の代表の一人として58歳で初当選。議員を目指した背景を「農業問題と土地開発」と言い切る。

 農業人口の高齢化、後継者問題、農家支援など農業従事者の立場から、これまでの農政や農地開発の在り方に疑問を投げかけた。市は2025年開始の第3次総合計画策定に取り組んでいるが、各地区で一定区画の優良農地保全を呼び掛ける。都市計画区域の早期統合による「負の遺産を後世に残さない」均衡ある都市づくりを訴える。

 造成中の伊勢崎南部国領産業団地に、信越化学工業の半導体材料製造工場建設が発表された。「今は第一段階に過ぎない」と今後に期待する一方、地元の境共同トレーニングセンター跡地に計画中の産業団地についても現状に触れた。従来型の団地造成ではなく、希望する規模や条件を整えて造成するオーダーメード型を強く推す。中心街活性化には将来的な夢として、伊勢崎駅周辺への市役所庁舎移転も提唱している。

 合併20周年記念事業として、8月31日開催予定の本庄市、深谷市との3市連携利根川花火大会。かつて旧境町では3尺玉で人気を集めた利根川花火大会を開催していただけに、もろ手を挙げて喜ぶ。定期開催の困難さは理解の上で「市単独でも」と継続を訴える。「地域の仲間の苦しさ、喜び、やるせなさ、憤りをこれからも議員として代弁していく」と言葉に力をこめる。

 300坪の畑でミカン、フェイジョア、ポポ−、バナナ・・、野菜はキュウリ、ピーマン、トマトなど、多種多様な果樹、野菜を栽培。手持ちの農業機材・資材の活用に加え、多忙な時にはパートも雇ったりする、大規模な”家庭菜園”を楽しんでいる。議員として酒席に参加する時などはその場に合わせるが、自宅の晩酌はハイボールのみ。「一晩でボトル半分、いや3分の1程度かな」と、酒量の問いに答えた。(廣瀬昭夫)
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